SSTV スキャンコンバータ開拓史 その1

大先輩の矢花氏JA0BZC局から資料が届いたのであった
CQ誌1980年1月号に掲載された製作記事の写真である

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<CQ誌 1980年1月号 のスキャンコンバータ製作記事>

今ではパソコンを端末して通信を行う事が主流のSSTVであるが、パソコンの無い時代はSSTVの信号を普通のテレビで映す装置を使って通信を行っていた

そもそもSSTVとはSlowScanTeleVisionの略で早い話が静止画である、普通のテレビはSSTVに対してFSTV(FirstScanTeleVision)と言う言葉もあったがアナログ放送の動画である

アナログ動画と静止画の結合は簡単な様に思えるが実は大変な技術だったのである
コンピュータが一般的になって実用化されたテクノロジである

早い話、静止画を昔のアナログTVで見るには、カメラで静止画像を撮影するか、何らかのメモリに1画面を記憶するかである
(コンピータ無しでの画像変換を実現するには大変な技術が必要で、放送でもテロップが一般化したのは1980年代からと記憶している)

そのSSTVの開拓史に残るスキャンコンバータを大先輩は1970年代に作り上げていたのであった
それもコンピュータ無しである

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<スキャンコンバータのブロック図>

ブロック図を見て頂けると解ると思うが、記憶素子は初期の頃のD-RAM(μPD4116)である
1個16Kbitのメモリを4個並列で16階調としている
またNTSC信号として水平・垂直信号を生成し画素の位置決めタイミングまでロジックで生成しているのである (今でこそ絶滅危惧種の信号になりつつあるがNTSC信号は、アナログ技術の集大成である)

D-RAMなので一定時間毎にメモリのリフレッシュを行わないとメモリ内容が消失するのであるが、そのタイミングも絶妙に生成してある (D-RAMはタイミングが少しでも狂うと内容が消える、測定機が使えない自作者には扱いにくいデバイスだった)

回路も職人技といえると思う
ロジックアナライザ無しでオシロだけでこのロジックをデバッグして作り上げていたのだから、本当に恐れ入るのである

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<A/D変換 Sync検出 Sync発生 部分の回路>

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<コンバータの心臓部 メモリ・D/A変換・Sync/NTSC信号生成の回路>

現在拝見させて頂いても本当に凄い回路である

大先輩はお優しい方であるが、技術的には猛者である

FM受信用ダイポールアンテナを作ってみた

その昔は、300Ωのフィーダ線の簡易アンテナが付属品として添付されていた
300Ωの平行線フィーダは何処でも入手出来たが、今はなかなか見なくなった
又再稼働させたミニステレオのFMのアンテナ入力は75Ωである

受信用のダイポールなので大げさな事は無いのだが、給電ケーブルは3C2Vが転がっていたのでそれを使うことにした
後は、そこら辺に転がっているリード線でエレメントを作るだけである

中心周波数をFM補完放送を考慮して85MHzとする
1/2λは約1.76mで短縮係数を0.9とすると1.6m位となり、約80cmのビニール線が2本となる
調整分として85cmのビニール線を2本切り出して、給電点でグリッドデッイプメータでデッイプ点を測り同調点を調整してみた

室内アンテナの受信用なので、単なるリード線と大差無いと思うのであるが、気持ち分具合が良さそうではある

給電点にピンプラグを取付けて共振周波数を測ってみると70MHz位であった 数度、1cm単位でエレメントを切って80MHz付近を同調点としてみた

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<デップメータで同調点を確認する>

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<給電線は3C2V コネクタは本来はFコネクタであるが、今回は手持ちのRCAピンコネクタ>

今度時間が出来た所でアンテナの張る場所を探してみたい

 

 

 

AudioComm RAD-S512N を更に弄ってみる

相変わらずのベッドサイドラジオのRAD-S512Nである

また、このホームセンターラジオを弄って遊んでみたのである

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<おなじみのRAD-S512N>

前回は、このラジオで無理矢理SSBを復調して遊んだのであったが
今回はこのラジオの周波数をデジタル表示してみた

このラジオはICラジオである
使用しているデバイスは不明であり、プリント配線のパターンから適当にポイントを探してみたのであった

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<10PFのセラコンの接続している所が、局発信号取出しポイント>

ズバリ、AMと短波帯の局発信号はここと思われる、グランドは電池の’-’端子である

但しインピーダンスが非常に高くオシロスコープのプローブ当てただけで発振が停止する

従って、このラジオの局発信号をモニタするためには、入力インピーダンスの高い高感度のプリアンプが必要である

このラジオは短波帯が3.7MHzから歯抜けで21.95MHzまでの受信出来る
今回の悪戯では18MHzまでの確認で、それ以上は発振停止となった
なかなかシビアである

とりあえず、件の周波数カウンタで表示させてみた
デジタル周波数表示としてみたが、普段バラした状態で使う訳にも行かないし、局発信号を外に出すと当然不安定動作となるので実用的ではない

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<RAD-S512Nをデジタル周波数表示にしたところ>

デジタル周波数表示にすると、このラジオの糸掛け式の選局ダイアルだと短波帯の選局がシビアである
まぁ、2千円のラジオに、これ以上の文句は言えまい
普通に使う分には十分であり昔のBCLラジオ並ではある

悪戯にも使えるコストパフォマンス最高の1台である

当然のことであるが、この内容については偶々私が個人的に悪戯した事柄なので、一切の責任は負えないのである

FM補完放送 昔のミニコンポ復活

昨年から、東京エリアでもFM補完放送(ワイドFM)で開始されている
東京エリアでは3局で周波数はTBSラジオが90.5MHz、文化放送が91.6MHz、ニッポン放送が93.0MHzとなっている
放送内容はAM放送と同じである

ラジオの受信についてはRadikoでのインタネット放送にてノイズレスで聴くことが出来るので、FMサイマル放送は今更感はある気がする
とは言え、どんな感じは受信してみないと解らない

周波数帯域は90MHzから108MHzの旧アナログTVの1CH~3CHである
アナログTV廃止時にこの周波数帯の再利用が色々と議論された結果らしいのであるが、AM放送のFM補完中継局に割当がされている周波数は90MHz~95MHzである

その昔は、TV音声1CH~3CH受信出来るFM受信機が販売されていたのであった
その後はアナログTV廃止のアナアンスが有ったころから、FMラジオの受信周波数は76MHz~90MHzのものが販売されていた
今回再度の90MHz~108MHz帯でのアナログ音声放送である

当然、どこかに転がっている昔のFMラジオを探すのが普通であろう
我が家にも転がっていたのであった 今は無きAIWA製のミニステレオである

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<AIWA CX-LT11 >

とりあえず、FMアンテナ端子に数メートルの線を取付けて受信してみた
流石はスカイツリーからの電波である、簡易アンテナでも十分な感度である

当然STREO放送である

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<90.5MHz TBSのワイドFMである>

我が家の場合、中波放送のTBSと文化放送が感度が低いので、FM補完放送での両局の受信は非常にクリアに受信出来るので素晴らしい

暫くはBGMに、このミニステレレオを使用したい

総務省と各放送局へのお願いは、地震など災害に備え中波放送は継続してほしいのである

LA-1600 自作ラジオのトラッキング再調整

ふとした思いつきであったが、以前に作ったLA-1600の評価用ラジオを再度トラッキング調整してみた
トラッキング調整については本来は以下の3点の手順である
① 455KHzの変調信号を入力してIFTを信号最大点に合わせる
② 530KHzの変調信号を入力してOSCコイルを信号最大点に合わせる
③ 1620 KHzの変調信号を入力してOSCトリマを信号最大点に合わせる

本来は②と③を数回繰り返して終了である

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<LA-1600自作ラジオ 赤がOSCコイル白がIFTである>

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<バリコンのトリマ位置>

今回はもう少し突っ込んでみた
局発の発振周波数を調べてみることにした
LA-1600などの低電圧で動作するラジオの、局発周波数を周波数カウンタで調べるのは、カウンタまで信号線容量などの関係で、局発に影響を与えないで、正確な周波数を測定することは以外と面倒である

以外と確実簡単なのは、PLLのゼネカバ機で局発信号を受信することである
受信はCWでビートを受信すると、正確な局発発振周波数を測定できる

測定結果は530KHz受信で992KHz、1605KHz受信で2068KHzであった
中間周波数が462KHzとなっている
今まで455KHzと信じていたのであった (自分で作って置きながら情けない限りである)

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<局発周波数の受信による周波数測定>

このラジオはセラミックフィルタに、SFU455Bを使用している
改めて、セラミックフィルタSFU455Bのデータシートを検索してみた
中心周波数は462±2KHzであった

前回の調整時には、②と③時にIFTも信号最大点に合わせたかも知れない
従って、何も考えないでIF中心周波数は462KHzに調整されていたと思う

以前は100円で販売されていたこともある完全なコモディティ商品である中波ラジオである
されど、スーパヘテロダイン方式である限り調整がラジオの性能を決定するのである
今更ではあるが、ラジオは結構奥深いと思う

ちなみに、自作ラジオのトラッキング調整であるが、ゼネカバ受信機があればそれなりの調整は出来る
(中間周波数455KHzの場合)

① ラジオのダイアルを530KHzに合わせて、ゼネカバ受信機で685KHzのビートが入る様にOSCコイルを調整する
② ラジオのダイアルを1620 KHzに合わせて、ゼネカバ受信機で685KHzのビートが入る様にOSCトリマを調整する
③ 上記①と②を数回繰り返す
④ 放送を2局ほど受信しIFTを最大感度に調整する

たかがラジオされどラジオである、久しぶりにラジオ弄るのも楽しいものである

FT-101E Tips QRHがある時の最初の確認事項

我が家のFT-101Eであるが、先日に送受信の周波数が数百Hz位ズレることが有った
偶々マーカの確認していたのであるが、ビート音が徐々にずれて行くのであった

マーカユニットが不調かなぁと思っていたのだが、繋いである周波数カウンタの表示でVFO周波数がズレている事が判明したのであった

今まで数年間このFT-101Eを使用して、VFOのQRHについては安定して使えており、交信中のQRHの指摘は受けたことは無かった
(但し現在の機械とは異なり10Hz程度は変動するが、実用上は問題はない)

VFO周波数のズレを発見して、とてもブルーな気持ちになったのである
様々な原因が頭によぎるのであるが、それを特定するための時間を考えると、暗澹な気持ちになってくる

気持ちを切り替えて簡単な切り分けをしてみた
まずは、クラリファイア(RIT)である
クラリファイアはVFO内部のバリキャップへの電圧を変えて、VFO発振周波数を微調整している
受信時のみ動作するのであるが、まずはこの機能の確認をしてみた
単にクラリファイアスイッチをON/OFFするだけである

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<FT-101Eのクラリファイア>

切替の回路は結構凝った回路ある、この切替SWに大きな接点抵抗が合った場合の動作を考えると
ON時もOFF時もクラリファイアの電圧に影響を与える

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<クラリファイアの切替部分 赤線がVFOへの経路>

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<VFOとクラリファイア入力部分>

40年以上も昔の機械であり、スイッチ等々はそれなりに劣化が進んでいる
本来であれば、修理時のこのスイッチを交換するのがベストであろう
しかし新品部品の入手が難しいのであれば、特性を理解して使い続けるしかない

FT-101E/ESでVFOのQRHが気になった場合、まずはクラリファイアスイッチのON/OFFを数回切替えしてみることをお勧めする

この辺りだと、VR4(半固定抵抗)とか弄りたくなるが、これを弄ると送受信周波数の整合が必要となり(鳴き合わせ等々)、面倒である

又、安易な接点復活剤のスプレーは絶対に避けるべきである

菊水 7314A 直流安定化電源にデジタル電圧計を取付けてみた

普段、机の上で使っている安定化電源は菊水 7314Aである
この電源は0-16Vで0.5Aとちょっとした実験などには非常に便利に使っている
只、この電源はスイッチで電圧を切替える2レンジである
レンジは0-8Vと8-16Vとなる

私の注意力が散漫なのであるが、極たまに電圧レンジを間違ってしまう事がある
そうすると13.8Vの筈が6.9V位の電圧印加となり、暫くは無駄な時間を割いてしまうことも有った

偶々、秋月電子さんで250円の電圧計ユニットが有ったので、以前に購入してあった
今回はこれを、この電源に取付けてみた

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<秋月電子さんで250円のデジタル電圧計ユニット>

この電圧計ユニットは3.0V~18Vで、消費電流は10数mW程度で、このユニットを電源に取り付けるには、電流計の前に取り付ける必要がある

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<取付けて電圧表示の校正を行っている所 我が家の標準電圧計HIOKI 3287>

250円の電圧計恐るべしである
今回は安直加工で取付けてあるが、この電圧計でレンジの間違いをする事は無くなるであろう
(デジタル表示の安定化電源を使えばこんな事は無いのであるが、この大きさのモノが中々無い)

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<デジタル電圧表示となった菊水 7314A>

これで、古い菊水 7314Aもまだまだ使えるのであった

FT-101ZSDを数年使ってみた感想

このF-101ZSDはとあるOMさんに故障品を頂いたモノである
頂いた時の、不具合は送信が全く出来ない、IF WIDTHが異常である点であった
多分A3で多用していたと思われ、ドライバ管の12AY7のカットオフ回路の抵抗が焼損しており、その結果12BY7Aが送信時以外に、動作してしまい12AY7も不良となっていた

カットオフ回路の抵抗を交換しドライバのカットオフ回路の動作確認後に、12BY7Aを交換して送信はOKとなった
又、FT-101Zシリーズは、可変帯域機能が搭載されており、WIDTHというツマミがそれである
この調整がズレていたので、一通り取扱説明書に従って調整を行ってほぼOKである

元々、FT-101ZSDはデジタル周波数表示の10W機で、拙宅にあるのはWARCバンド対応の最終型である

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<FT-101ZSD 最終型>

送信管は6146Bであり、元来のFT-101シリーズの6JS6Cから変更されている
以前にも書いたが、構造的にFT-101Zシリーズは以前のFT-101シリーズとは全く別物であり、FT-901シリーズの兄弟機である
従ってオプションもFT-901との共用が多く、フロントパネルは非常に酷似している
FT-901と根本的に異なる点は、FT-901がPLL機であるのにFT-101ZはVFO機であることである

さて、実際に数年間使ってみた感想である
最初に全体の操作性である
真空管を出力管で使っている場合は殆どが、ファイナル調整機能としてバンド毎にPLATEとLOADINGの調整が必要である
FT-101ZはプリセレクタとPLATEツマミに減速機構がついており、減速機構での周波数表示がモダンでツマミは大きく軽く動作するので操作性は良い

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<操作性が良い PRESELECTとPLATE>

この辺り機構は真空管ファイナル機の最終世代だけあって良く出来ている
(FT-901はファイナル調整タイマーが搭載させている)
只、ファイナル調整時のSNEDスイッチが、VOXつまみと共用となっているのが使いづらい

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<マイクのPTTを押せば済むが、本体でのSENDが使いにくい>

基本的にFT-101Zシリーズはシングルスーパ機であり、そのため受信音のノイズは少ない
音質も優しくこの機械は長く聴いていても疲れない機械の一つである

FT-101Zシリーズの特徴の一つにIF-WIDTH機能がある、この機能はIF信号の8.9875MHzを10.76MHzに再度変換する際の局発周波数調整で、2つのフィルタを利用して帯域幅を調整する機能である
(凝った回路である)
混んだ7MHz帯のCWでは結構この機能は使える けれどナローフィルタに慣れていると操作が面倒ではある
ノッチとしてAPF機能が用意されており混信除去として使えるが、これも操作が面倒ではある

VFOの操作感は、ノッペリした感覚でギア感は全くない
この辺りの操作感は好みが別れる点であるが、現代のPLL機のエンコーダに近い感覚である
FT-101ZSDは100Hz単位のデジタル周波数表示であり、この辺りの操作感は現代の機械とあまり変わらない

通常のSSBでの交信では、今なお十分使用出来る実力を持っている
但し真空管ファイナル機であるので、QRV周波数を変更した場合は必ずファイナル調整が必須であることを留意する位である

最後にAMの送受信であるが送信にはオプションのAMユニットが必要となる
AMの受信音はオプションのAMフィルタが無い場合は、SSBフィルタの帯域となるので当然音質は良くない
聴けないレベルでは無いが、AMメインでQRVするのであればAMフィルタは必要と思う
オプションのAMユニットが入手出来のであれば、AMフィルタとセットが望ましい

ビンテージマシンではあるが、現代のマシンに近い機械である

計算尺もどきで、リアクタンスの計算

昔のARRL(アメリカ無線中継連盟)編集の電子データブックである
CopyRight1976となっているので、丁度FT-101Eが販売されている頃の本である
この本は、基本的なデータを纏めたデータベースである

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<各種基礎データが掲載されている 表引きには現在でも便利である>

具体的には、三角関数の演算表や、dB計算の演算表、基本公式などが掲載されており
計算しなくても表引きや、物差しでスーケル取りすると近似値が求まる簡易計算尺が載っており
今だに結構便利である
特にバンドパスフィルタの周波数毎のLCパラメータ表とかは、何も考えずにその値を選ぶだけで所定のフィルタが出来たりするので重宝である

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<BPFの回路と下が周波数毎のLCパラメータ 計算尺は単なる飾りである>
電卓や計算尺で計算するには公式が頭に入っていないと計算出来ないが、揮発性の高い私の頭では追いつかないことが多いのである
(特に難しいのはダメである)

求めるコンデンサの容量やコイルのインダクタンスは、手持ちの部品の一番近い値を選ぶ目安となり、近似値はどうしても計算が必要である
(厳密な値まで必要無いことの方が多い)

その後パソコンで色々とブログラムしてみたが、結果として表引きの方が早くて便利であった
近年はネットの計算サイトがあるので、本を探して表引きするより計算サイトの方が便利となっているが、単純なLとCのリアクタンスも、物差し一本で近似値が求まるのも素晴らしい

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<15MHzで5KΩのリアクタンスを得るには50μHのコイルと淡々に求まる>

 

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<30MHzで5PFの容量分は1KΩのリアクタンスと求まる>

 

私は横文字と数学は苦手である(と言うか私の体が受け付けない…)
けれども、その苦手部分を差し引いても、表引きで数値が求まるのは素晴らしい事である
やっぱり、昔からアメリカは標準化の進んだ文化だったのであろう、横文字と数学が大嫌いな私でも近似値を求められるのである

素晴らしい文化である

懐かしのFT-728である

バブル真っ最中の頃のハンディ機である
この頃は高機能のハンディ機が沢山発売されていた良き時代であった
STANDARDのC-520と人気を二分していたハンディ機だった記憶がある

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<FT-728 今となっては大きめなハンディ機である>

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<電池ケースを外すと手頃なサイズに>

 

FT-728は145MHzと433MHzのデュアルバンドで12V電源で約5Wの出力が出る
但し5W出力で長めに運用すると、本体と放熱板を兼ねているバンドクリップがかなり暑くなるのであった
マグネット基台とモービルホイップでお手軽運用が出来るので、結構便利に使ったのである
この機械で素晴らしいと思うのは、電源スイッチOFFで待機電流が流れないことである
したがって、電池を入れっぱなしでも電源さえ切っておけばイザと言う時に使える可能性が高い
(でも液漏れ対策の為に、電池は抜きましょう)

震災後に再開局したのであったが、再開局時のメイン無線機はこのFT-728であり、アンテナはマグネット基台のモービルホイップである
マンションの5階だったので、これでもエコーリンクとWIRESで結構遊べたし、5Wは結構いけるのを再確認したのであった

この頃のハンディ機は受信範囲が妙に広く、130-180,300-400,430-500,800-950MHzの受信範囲であった
携帯電話でさえアナロクFMの時代だったので、色々と傍受に活用していた人も多かったと思う
また、この頃からオフバンド送信が出来ないように対策された機械にJマークが付いた覚えがある
古き良き時代であった

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<上部の操作部 以外と使いやすい機械である>

FT-728であるが、普通にハンディ機としてヘリカルホイップで使うには申し分ない
今となっては、昔の羊羹携帯と同じ位の大きさは手軽さは無い
固定機として使用した場合は、やっぱり近接に強い局いると殆ど使えなくなる、デュアルバンドで使っていると特に顕著である
まぁ、ハンディ機として割りきって使うのが一番であろう

使い勝手は悪く無い
この機械にスピーカマイクを付けて使うと結構使いやすい
昔はアマ無線で連絡を取ることも多かったし周りには結構な免許持ちが居たのであったが、現在だとアマ無線に出れる人はかなり少なくなり、アマ無線で連絡を取ることも殆ど無くなった
残念なことである

この機械は点検整備はきちんと行って、イザと言う時に使える用に待機させるのがいいのかも知れない