懐かしのFT-728である

バブル真っ最中の頃のハンディ機である
この頃は高機能のハンディ機が沢山発売されていた良き時代であった
STANDARDのC-520と人気を二分していたハンディ機だった記憶がある

IMGP6330

<FT-728 今となっては大きめなハンディ機である>

IMGP6331

<電池ケースを外すと手頃なサイズに>

 

FT-728は145MHzと433MHzのデュアルバンドで12V電源で約5Wの出力が出る
但し5W出力で長めに運用すると、本体と放熱板を兼ねているバンドクリップがかなり暑くなるのであった
マグネット基台とモービルホイップでお手軽運用が出来るので、結構便利に使ったのである
この機械で素晴らしいと思うのは、電源スイッチOFFで待機電流が流れないことである
したがって、電池を入れっぱなしでも電源さえ切っておけばイザと言う時に使える可能性が高い
(でも液漏れ対策の為に、電池は抜きましょう)

震災後に再開局したのであったが、再開局時のメイン無線機はこのFT-728であり、アンテナはマグネット基台のモービルホイップである
マンションの5階だったので、これでもエコーリンクとWIRESで結構遊べたし、5Wは結構いけるのを再確認したのであった

この頃のハンディ機は受信範囲が妙に広く、130-180,300-400,430-500,800-950MHzの受信範囲であった
携帯電話でさえアナロクFMの時代だったので、色々と傍受に活用していた人も多かったと思う
また、この頃からオフバンド送信が出来ないように対策された機械にJマークが付いた覚えがある
古き良き時代であった

IMGP6332

<上部の操作部 以外と使いやすい機械である>

FT-728であるが、普通にハンディ機としてヘリカルホイップで使うには申し分ない
今となっては、昔の羊羹携帯と同じ位の大きさは手軽さは無い
固定機として使用した場合は、やっぱり近接に強い局いると殆ど使えなくなる、デュアルバンドで使っていると特に顕著である
まぁ、ハンディ機として割りきって使うのが一番であろう

使い勝手は悪く無い
この機械にスピーカマイクを付けて使うと結構使いやすい
昔はアマ無線で連絡を取ることも多かったし周りには結構な免許持ちが居たのであったが、現在だとアマ無線に出れる人はかなり少なくなり、アマ無線で連絡を取ることも殆ど無くなった
残念なことである

この機械は点検整備はきちんと行って、イザと言う時に使える用に待機させるのがいいのかも知れない

黎明期のゼネカバ受信機 R-2000

この機械は、我が家のリビングに鎮座しているラジオである
毎朝タイマーで、6:30分から元気なラジオ体操とニュースを提供してくれる大切なメディアである

IMGP6322

<我が家のリビングラジオ 33年目のR-2000である>

この機械はBCLもブームが沈静化した辺りに、大枚叩いて購入した受信機である
実働34年と言う、我が家で最も長く使用している機械である

当時は短波帯の受信の場合、BCLラジオかHFのアマチュア無線機で受信するのがメジャーであった
専用受信機も有ったが、高価なので中々購入出来なかった
この受信機を購入する際に、当時のアマチュア無線機TS-430と比較したのである
やっぱり、当時のアマチュア無線機と専用受信機では特にAM受信の音質が格段に違うのである
TS-430の場合は、オプションのAMフィルターとオプションのFMユニットの装着が必要で
価格的にかなり高価となる

更にR-2000の場合はVHFコンバータを内蔵しており、116MHz~170MHz帯の受信が出来る点が大きかった
(当時のこの周波数帯にはアナログで重要な通信がされていた)
社会人のなりたての頃である、色々と考えた結果R-2000を購入したのであった
結局当初は148MHz帯のワッチと航空無線のワッチが殆どであった

当時のBCLラジオと違ってPLL周波数直読である
それなりのアンテナさえ繋げばドンピシャで受信が出来るのである
(航空無線の洋上管制が受信出来た時は嬉しかった)
R-2000の場合はAMフィルターはWideとNarrowの切替が出来るので、混信にもある程度対応出来た
Narrow はAMフィルターを2.4KHzのSSBと共用なので、LSBかUSBどちらかの明瞭度高い側波帯を選択して聴いていた

しかしながら、この機械の良さは普段のラジオ受信にあった
偶々この機械をラジオとして使った所、非常に具合が良いのである
当初のPLLのゼネラルカバレッジ機の印象は、正確無比だが音質はイマイチの先入観を持っていたのであるが
R-2000に限ってはBGMとしてラジオを聴いていて全く問題の無い音質である
そこで近年は、我が家のリビングラジオとなっている

R-2000は基本150KHz~30MHzの受信機である、VHFコンバータを内蔵し116MHz~170MHz帯の受信を可能している
全般的な感度は高くは無くこの機械はアンテナが大切である
アンテナは50Ω系のM型端子をHF帯とVHF帯毎にあり、150KHz~30MHz帯は500Ω系の端子もある
受信モードはAM,FM(放送は受信出来ない),LSB,USB,CWである

IMGP6326

<R-2000の操作系>

受信フィルタは455KHzで、AM 6KHz・SSB(AM Narrow共用) 2.7KHz・FM 15KHz・CW(option) 0.5KHzとなる
受信フィルタが入っているため、選択度は一般的なラジオとは全く別物である
但し通信用受信機としては、少し厳しいと思う

現在は、内蔵VHFコンバータのIFT内のチタコン不良と思われる不具合で、116MHz~170MHz帯はほぼ不感状態である
過去に経年変化による基板のハンダクラック等の対応を行って現在に至る

不満は一点だけ、横に長く奥行きが短いサイズなので、他の無線機等と重ねて置けないのである (孤高の1台である)

R-2000は若かりし頃からの伴侶である、これからも毎朝気持ち良く起床させて欲しい

使用数年目のTS-430V

我が家のそこいら辺に転がっている無線機の一台でTS-430Vである

この機械は1980年代初旬に発売された、初めの頃のマイコン制御機である
CPUにはROM内蔵の8049のC-MOSタイプが搭載されている

IMGP5453

<80年代のマイコン8049、この辺りが壊れると代替パーツは絶望的である>

TS-430はPLLでゼネラルカバレッジをしており、0.15MHz~30MHzが受信可能である
その数年前までは未だVFO機が主流であり、VFO機の場合はゼネラルカバレッジ機能搭載が難しかったため、夢の機能であり
マイコン制御となって周波数のメモリや、プログラムスキャン等も可能となり、機能はこの頃から一気に向上するのであった

数年前に偶々近くの無線機屋さんで中古を販売してたので、懐かしさのあまり購入したのであった
TS-430Vなので10W機である

IMGP6311

<我が家のそこいら辺に転がっている TS-430V>

購入時は動作機だがノークレーム・ノーリターンとの事で購入、その後オプションのFMユニットを入手し10mFM専用機として使い始めたのであった
その後、何度かのトラブルに遭遇したのである

・交信開始後、数十分でパワーが出なくなる (終段保護回路のダイオード不良の1N60交換)
・RITのスイッチを入れると受信周波数が解らなくなる (内蔵VXO9.0MHzの水晶交換)
・偶にPLLのアンロックとなり送受信不可 (PLLの再調整でほぼOK)

この機械も30年以上経つ機械なので、ノントラブルとは行かないと思っていたが、色々とハマった機械である
現在は快調に動作している

受信音は可もなく不可もなしである、長く聴いていると疲れるのは致し方ない、外部スピーカを使用すれば改善されると思う
FM受信については太い感じの音質で長時間交信でも疲れない
AM放送やAM通信については標準SSBフィルタでの受信は、とりあえず聞こえるレベルである。専用AMフィルタは高価でとても手が出ない
AMは他の機械で聴くのが良いと思う

10W機であるがハイバンドでは十分に使える、私に取っては身の丈にあった機械である
特に10mFM機としては中々の使用感である (欲を言えばメモリチャンネルが16個あればと思う)

IMGP6312

<惜しむらくはメモリチャンネルの少なさであろうか>
蛇足であるが、TS-430でのAM送信について
ノーマルだとAMは送信出来ないが、D56をカットするとAM送信が可能となる
しかしキャリアと変調のバランスについてはオシロ等で確認が必要で、調整を取ると綺麗な変調で送信出来る

この機械は免許申請にはTSSの保証認定が必要となる、認定時にこの機械でAMを申請したのであった
TSSの人に「この機械はAMが出ない筈ですが、どの様な原理と対処でAMが出力出来るのか書面で下さい」と言われて面倒になって、この機械でのAM申請を見送ったこともあった

皆さんは是非この機械でAM送信の保証認定を正規に受けて欲しい、次にTSSに保証認定をお願いいる時は私も再チャレンジするつもりである

 

C701 いまだに現役の尖兵

トライバントハンディ機のC701である
この機械もその昔、新品で購入した数少ない機械の一つである

C701は144MHz、430MHz、1.2GHzの3バントを対応し、電源は単3電池2本で動作する
出力は低く144MHzと430MHzで0.28W,1.2GHzで0.1Wとなっているが、近隣での連絡用には十分である

この機械はローカル局との移動運用時は必ず持参している
場所も取らないし、何しろ手軽である
一番の利点は、単3電池2本で使える汎用性である
普段から使っているなら別であるが、偶にしか使わないハンディー機こそ乾電池が使えるメリットが大きい只、電池を入れてあると微弱なスタンバイ電力を消費するので、液漏れには十分に注意が必要である
私は、ニッケル水素電池で使っており、3ヶ月に一度の充電で快適に利用している

IMGP6303

<C701の電池ボックス>

C701の発売は、携帯電話の普及が一気に広まり出した頃である
その頃は、アナログレピータも数多くあり、特に1.2GHzのレピータは多かった
で、C701は特定レピータの待受に使用したものである
ローカルレピータが使える範囲だと携帯電話なみに、利便性は良かった

当時は出張が多かったので、鞄に潜ませて空港の待合時間にエアバンドを聴くのも楽しみの一つであった

この機械は、高地で遊ぶと色々と楽しめる
アンテナを少し工夫するだけで0.28Wでも十分に遊べる
又、出力自体が少ないので、アッテネータも入れやすく、1mWとか100μWとかのQRPで遊ぶ事も出来る
QRPベースの機械としてはとても便利である

現在でも、ちょっとした無線機の確認にはとても便利である
机の上に1台C701はとても便利な尖兵である

IMGP6302

<C701 現在に於いても便利な一台である>

 

FT-817NDを2年ほど使った感想

我が家ではとても珍しい新品購入機である
この機械は2年半ほど前に購入し、運用頻度は散発的であるが感想を書いてみたい

購入動機は単純で、5Wながら1.8MHz~430MHzまで一台で遊べるからであった
そして出張時に、密かにバッグに入れて出張先で遊べたらと言う下心もあったのである
出張時の密かな妄想は、出張時は夜まで色々と予定が入ってしまうことと、アンテナ等々の荷物を持ち運ぶのは中々厳しいので、結局叶っていない

まずは全体の操作感であるが、ツマミと押しボタン全体が小さいので、操作は固定機同様ではない
また、表示が小さいのでモービル専用機としても厳しいかも知れない(視力が良い人は別である)
機能自体は現代機であるので豊富である
そのアクセスが、ボタンとサブダイアルの組合せが多いので、暫く使っていないと忘れる事が多い
特に、リアのMコネクタとフロントのBNCの切替えは、私の場合結構使うので、この点が面倒ではある

IMGP6300

<FT-817ND 430MHz動作>

内蔵電池であるが、ニッケル水素の電池パック1400mAが付属している
この電池の充電についても、メニーでボタンとサブダイアルの操作が必要となる
単3×8本での乾電池の使用も出来るが、私みたいに偶にしか使用しない人は運用後、電池パックを外して置くのが良いと思う
内蔵電池での運用は以外と直ぐに電池切れとなるので予備電池の持参が必要と思う

13.8Vの電源で5Wの出力となる、私は後面のDCジャックにシガープラグを接続して使用している
電流は430MHzFM 5Wで2A程度である

モービル専用機としては、表示が小さいため少し厳しいかも知れない
しかし、一時的なクルマでの運用は手軽で快適である (停車時運用)
出来れば、小さめなマイクだと更によかったかも知れない、またスピーカマイクの方が便利そうである
電流量も少ないのでシガープラグでも十分に使えるし、モービルアンテナに繋げれば十分に実用になる
但し、HF帯のローバンド特に3.5MHz帯で5W+モービルアンテナでは苦しいと思う

固定運用では、全体がコンパクトであるので各ボタンとノブの間隔狭いが、慣れれば問題ない
音質は少し固めの音であり了解度は良い
出力が5Wなのは仕方ないがフルサイズのアンテナが使える環境だと、思いの外飛ぶのでびっくりである
やっぱり、ロケーションとアンテナの力は大きい

FT-817NDは使ってみると、コンパクトな筐体での可搬性が一番大きなメリットではないだろうか
U/Vでの5Wは以外と使えるし、アンテナが良ければHF帯でも遊べる
アイディア次第で色々と楽しめる機械だと思う

私は普段はダミーロードを付けて、簡易の信号発生器と送信モニタ機として使うことが多い

IMGP6298

<ダミーロード付き FT817NDは色々と便利>

FT-817ND 数少ない新品購入機

新品購入しないと、メーカさんや販売店さんの活性化につながらない、やっばりお布施は不可欠である
メーカさんには是非新品で購入したくなる商品を沢山開発して欲しいのである (古い粗大ゴ○を処分しろとは言わないで下さい)

私は約2年前にFT-817NDを新品で購入させて頂いた
理由は、”欲しかった”からである
”欲しかった”をもう少し掘り下げると、小さな筐体で1.9MHz~430MHz帯までオールモードで送受信出来ることである そして出力5Wは私的には必要十分であったのである
それと、我が家では唯一の新スプリアス対応機でもある

IMGP5868

<TS-700GⅡとFT-817ND>

FT-817無印が発売されてから10数年経過しているが、この手の機器で10年以上継続販売出来ていることも、素晴らしいことである
メーカさんには、半導体屋さんから’この部品が製造中止なります、最終ロットは○○月まで確定頂き発注単位は○千個’です とかのプレッシャーも入ったのであろうと想像する
部品在庫のプレッシャーの中で販売継続しているメーカさんには頭が下がるのである

さてFT-817NDであるが、最初の目論見は出張の時にカバンに入れて出張先で遊ぶことであったが、夜しか遊べないので結局3.5MHz帯かU/Vになってしまう、結果として数回出張のお供になっただけである
BC帯の受信ならスマホのラジコの方が遥かに具合が良いし、ホテルに戻る頃は短波の海外放送も大体終わっている
で、その時間帯に付属ホイップアンテナでU/Vを聞いても殆どスカスカ状態なのである
気合を入れて、八木やヘンテナ位分解して持っていけば良いじゃんと言われるが、出張なので荷物は増やせない

その昔、ハンディ機と言うかショルダーバック機であった中古TR-2200に、単3乾電池を8本をぶち込んで良く電車のデッキから遊んだものであった (高校生には、あっと言う間に無くなる電池代だけでも大変な金額であったが...)
あの頃は、空きが無いくらいに混んでいたが、夜でも話し相手は沢山いたのであった
寂しい限りである それはさておき…

後は数回、お仲間でのバーベキュー大会でワイヤアンテナで遊んだ位である
これはこれで、5W+ワイヤアンテナは馬鹿にできないであるが...

じゃぁ、使わないんだったら くれ!! なんて言ってはいけないのである
このFT-817NDは古い機械達を動かすときに、モニタ機として大変重宝しているのである
従って、私のFT-817NDのBNC端子には殆どダミーロードが繋がっている
電池でも動作するし、まだ販売継続中の現役機である 信頼性は抜群である
ビンテージマシンが増えてくると、このFT-817の利便性が活きて来るのである

只一点だけ.... 筐体とのアンバランスなマイクは頂けない
メーカさんの色々な都合はあると思うが、コンパクトなマイクにして欲しかったのである

IMGP5869