我が家のそこいら辺に転がっている無線機の一台でTS-430Vである
この機械は1980年代初旬に発売された、初めの頃のマイコン制御機である
CPUにはROM内蔵の8049のC-MOSタイプが搭載されている
<80年代のマイコン8049、この辺りが壊れると代替パーツは絶望的である>
TS-430はPLLでゼネラルカバレッジをしており、0.15MHz~30MHzが受信可能である
その数年前までは未だVFO機が主流であり、VFO機の場合はゼネラルカバレッジ機能搭載が難しかったため、夢の機能であり
マイコン制御となって周波数のメモリや、プログラムスキャン等も可能となり、機能はこの頃から一気に向上するのであった
数年前に偶々近くの無線機屋さんで中古を販売してたので、懐かしさのあまり購入したのであった
TS-430Vなので10W機である
<我が家のそこいら辺に転がっている TS-430V>
購入時は動作機だがノークレーム・ノーリターンとの事で購入、その後オプションのFMユニットを入手し10mFM専用機として使い始めたのであった
その後、何度かのトラブルに遭遇したのである
・交信開始後、数十分でパワーが出なくなる (終段保護回路のダイオード不良の1N60交換)
・RITのスイッチを入れると受信周波数が解らなくなる (内蔵VXO9.0MHzの水晶交換)
・偶にPLLのアンロックとなり送受信不可 (PLLの再調整でほぼOK)
この機械も30年以上経つ機械なので、ノントラブルとは行かないと思っていたが、色々とハマった機械である
現在は快調に動作している
受信音は可もなく不可もなしである、長く聴いていると疲れるのは致し方ない、外部スピーカを使用すれば改善されると思う
FM受信については太い感じの音質で長時間交信でも疲れない
AM放送やAM通信については標準SSBフィルタでの受信は、とりあえず聞こえるレベルである。専用AMフィルタは高価でとても手が出ない
AMは他の機械で聴くのが良いと思う
10W機であるがハイバンドでは十分に使える、私に取っては身の丈にあった機械である
特に10mFM機としては中々の使用感である (欲を言えばメモリチャンネルが16個あればと思う)
<惜しむらくはメモリチャンネルの少なさであろうか>
蛇足であるが、TS-430でのAM送信について
ノーマルだとAMは送信出来ないが、D56をカットするとAM送信が可能となる
しかしキャリアと変調のバランスについてはオシロ等で確認が必要で、調整を取ると綺麗な変調で送信出来る
この機械は免許申請にはTSSの保証認定が必要となる、認定時にこの機械でAMを申請したのであった
TSSの人に「この機械はAMが出ない筈ですが、どの様な原理と対処でAMが出力出来るのか書面で下さい」と言われて面倒になって、この機械でのAM申請を見送ったこともあった
皆さんは是非この機械でAM送信の保証認定を正規に受けて欲しい、次にTSSに保証認定をお願いいる時は私も再チャレンジするつもりである