1980年代の精密技術の結晶

今回も無線機以外のネタである
私が1980年代に憧れた機械の一つに銀塩カメラがあった
現代においては、デジタルカメラに移行して殆ど銀塩カメラを使う事は無くなった
しかし当時は銀塩一眼レフが多く販売されており、銀塩一眼レフもオートフォーカス化のされ始めた頃であった

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このCANON NewF-1は、AE制御がマイクロコンピュータ制御であり、シャッターは基本電子制御である
(電池切れの時は機械式で1/90でシャッターを切れる)

素晴らしいのは、ファインダーであった
このファインダーは当時オプションとして、多数のスクリーンが販売されておりマットスクリーンとの組合せで使っていた
ピントの山が解りやすく、とても感激したものであった

また基本はメカニカルカメラであり、その精密感は持っているだけでも幸せな気持ちになれる
レンズは古くからのマニュアルフォーカスレンズのFDレンズラインである
FDレンズラインも精密感が高く、私の能力からすると超オーバスペックであるFD50mm/1.2L,FD85mm/1.2L,FD24-35/3.5SSCをメイン使用していたのであった

これらのレンズは、単に欲しかっただけであり、その使いこなしは出来なかったと思う
けれど、超オーバスペックなレンズを欲しくさせる、魅力とマーケティングがその時代の牽引力になっていた思う

無線機であれカメラであれ欲しいモノは欲しかった、魅力がある製品が沢山あった良き時代であった

新スプリアス規格対応の動き

JARD 日本アマチュア無線振興協会から、新たな動きが公表された
「JARDからのお知らせ」として2月5日に上協会のHPに文書が掲載されている
まずは、各自内容を確認して欲しい

概要のポイントは以下の2点と思われる
1. 旧スプリアス規格の機械について実態調査を開始する件
2. 総務省において、アマチュア局独自の保証認定を活用した、より簡便な方法の追加が検討中であること

上記の実態調査に協力をした場合、送付したリグの測定結果が返送される
この測定結果が基準を満たしていれば、強度確認届出書として使用出来る
その費用は、なんと無料である (当然実態調査中だけと思われる)

2/13現在、調査機器を募集中であるが、調査申し込みを締めきっている機種もあるので、早めに..(まずはハンデイ機とモービル機とのこと)
ちなみに我が家のTM-455Sを調査提供使用と思ったが、もう募集終了であった(メジャーの機種は募集終了の可能性が高い)
内容はホームページを確認をお願いしたい

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<調査機器として締め切られていた TM-455S 残念…>

 

実態調査でサンプル数が揃えば保証認定作業もかなり効率化されると思う、また’製造業者等が測定したデータの活用’に該当するのではと勝手な期待をしている、但しJARL認定機初期のビンテージリグには無縁かも知れないのであるが….

アマチュア局独自の保証認定を活用した簡便な方法がとても気になる
規格の解釈と保証認定については、かなり現実的な路線になりそうな予感がする
この後も、きちんとウォッチをして行きたいと思う

やっと具体的な動きが感じられた感じがする

 

こだわりガジェット

1994年に発売された、モバイルPCである
これは、PC-XT互換のDOS-PCであり、単3アリカリ電池で20時間位動作した
大きさは、いわゆるポケコンなのであるが、DOSマシンをポケットサイズにしたものである

この後暫くすると、Windows95を搭載したモバイル機が登場するのたが、今になってもこの200LXの方がまともに使えるのであった

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<HP-200LX>

当時は、PCMCIAのモデムカードと出たばかりのデジタル携帯電話で、メール端末として非常に役立った
偶々会社でcc:MAILサーバを導入していた時期であったので、出張には欠かせないグッズであった
搭載メモリが少ないので、多少無理が有ったが空港のロビーで、緊急のFAXを受信したこともあった

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<標準アプリで、ロータス123,cc:MAIL等が付いていた>

ポイントは単3電池で動くので、バッテリ切れになっても何とかなるのが強みであった
当時のモバイルPCは2時間程度しか電池が持たなかった
サードパーティ製の日本語化キットが発売されていて、一通り日本語での使用は出来た

この機械の凄いのは標準装備の電卓機能である
HP-200LXの電卓を使ってしまうと他の電卓は使えなくなってしまう
Solver機能で計算式を登録しておくと、求めたいパラメータ値以外を入力することで一発で計算してくれる
今のEXCELよりも、一個だけの計算ならこの電卓の方が便利である
それは、電源を入れるだけで動くからである

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<電卓内のアブリ選択 金融電卓は未だに訳がわからない事がある…>

未だに、この機械を使っているのは替わりなる機械がないからであった
この機械が発売されてから20年以上の時間が経っており、メール等々の機能はケータイやスマホの方が便利である
しかし、この電卓だけは代替が無いののが困り者である 操作を覚えるまでが大変であるが、操作の規則性を覚えてしまうと他が使えなくなるであった

ちなみに、このHP-200LXであるが当時のDOS版HAM-LOGが動作していた
移動運用の時は、コレを使ってログを取っていた
(但し、字が小さすぎて今は見えない…)

モノ持ちだけは異様に良いのであった

デュプレクサの特性を測ってみた

ずっと前にジャンクで購入した145MHz・430MHzのデュプレクサである
偶々、そこら辺に転がっていたのでアイソレーションを測ってみた

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<デュプレクサ CF-4160無印>

我が家みたいに、145MHz機と430MHz機が別々の機械を使ってデュアルバンドのアンテナを使う場合は必要になるアクセサリである
このデュプレクサはアンテナ端子がM型メスケーブルが付いた、昔のモービル機を意識して作られたモノであろう
固定機で使うには、延長ケーブルが必要となるので使いづらい
だから、破格の値段だったのであろう

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<蓋を外した CF-4160>
そうは言っても、実際の特性を測ってみる事にした
実際の挿入損失は430MHzで約1dB程度、145MHzで0.5dB程度あった
十分な性能である

145MHzを430MHz帯のポートに入力した時・その逆のアイソレーション(分離)特性はざっくりと50dB程度であった
2つのポート間のアイソレーション(分離)特性もざっくりと50dBであり、十分な分離特性である

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<2つのポート間のアイソレーションを測ってみる>

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<入力が-10dBなのでアイソレーションは約50dB>

今回はお手軽に145MHzと430MHzの決め打ち周波数で測ってみたので、上下についての特性も時間が有った時でも調べてみたい

とりあえずは、その辺に転がっていたデュプレクサも十分に使えそうな事は判明したのであった

古い資料その1

この資料は、1969年発行の‘SSBハンドブック’である
その頃のSSB機の製作記事等を纏めたものであるが、とても勉強になる

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<CQ出版 1969年発行 SSBハンドブック>

当時はAMからSSBへの移行期と思われ、自作機でSSBへの以降をチャレンジされた諸先輩方の知見を勉強するにはとても良い資料である
無線工学A等の教科書にも解説はされているが、理論だけでは無く実際の回路実装などの工夫が素晴らしい
この当時は、大学の研究室や大手メーカでないとシンクロスコープやSG等の測定器は使える人は少なかったと思うが、諸先輩方は色々な工夫とノウハウでモノにしていたと思う

又、今更ながら勉強となるのはSSB信号の電力測定であった
一定のAF信号をマイクコネクタから入力し、その出力を測れば飽和電力は測定出来る
この場合は結局CW出力を測る事と同じではある
AF信号発生器の替わりに、口笛で代用出来ますとの記述があったりするが、私の口笛は技量不足である

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<SSBの電力測定解説記事>

実装の尖頭電力の測り方やその意味の解説があり、尖頭電力とALCの関係などの解説もされている
この辺りの解説資料は、今では殆ど見かけることは無い

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<2トーン波形の解説記事>

普段のオペレーションでは何も考える必要は無く快適に操作が出来る様になっている
けれど、たまには原点について考えて見るのも楽しいと思う
その時に役立つのは、諸先輩の知見であり、古い書籍だったりする

FM受信用ダイポールアンテナのSWRを測ってみた

先日、FM補完放送受信用のダイポールアンテナを作ってみたのであったが
とりあえず、ディプメータでの共振点の測定だけして大体80MHz付近が共振点であった
今回は、SWRブリッジでもう少し測ってみたのであった

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<測ってみたFM補完放送受信用ダイポールアンテナ>

只、伝送線路は3C2Vの75Ω系であり、測定系は50Ωなので厳密ではない
本来はインピーダンス変換をすべきである…
が、とりあえずFM補完放送受信用なので簡易測定と言うことで測ってみた

最初にSGで80MHz付近を出力して、SWRブリッジに入力する
測定端子をオープンにして、SWRブリッジの出力電力を測る
(厳密にはショート状態とオープン状態の差も測っておくべきである)

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<最初にオープンと50ΩでVSWRブリッジの基準点と動作確認を行う>

オープン状態の出力を基準値として、標準ダミーロードでリータンロスを測定を行う
標準ダミーロードで-35dB以下なので、ダミーロードでのVSWRは1.04以下であった

ダミーロードから、アンテナに差し替えてSGの周波数を60MHz位からスープさせてみる
88MHz付近でリターンロスが50Ω系で約-25dB程度であった
(本来であれば自由空間で周囲に妨害物が無い所が測定が理想であはるが…)

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<共振点は88MHzであった>

ざっくりとVSWR換算で1.12程度である

送信用としても使えそうな値であるので、受信用としては十分である
後はマルチパスが少ない場所で、スカイツリーに向けられる場所を部屋の中で探すだけである

昔は、FMチューナを買うとオマケでついて来たダイポールアンテナであるが、弄るとそれなりに遊べるのであった

おもちゃのトランシーバを弄ってみた

学研のトランシーバである その名もTransceiver1000
子供がまだ小さい頃に買って上げたモノである
その子供達も、もはや二十歳を過ぎている、月日は早いものである

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<学研Transceiver1000 >

結局、子供達は一度これで相手の顔を見ながら、通話しただけで終わりである
家の外に出て実験する程の興味も抱かなかったみたいで、少し残念な思い出であった

私が小さい頃、近所のお大尽の同級生がトランシーバを持ってて、学校に持ってきてたのがすごく羨ましかった
通話距離はそれでも100m程度は有ったと思う、校庭の端から端位で通話が出来るのは幼心に凄いと思っていたのであった

子供達が一度しか使わなかった学研のトランシーバであるが、そのスペックである
通信出来る距離 約40m~60m
電源 単3乾電池2本

実際の仕様と思われる内容
トランジスタ数 3石 (トランジスタに番号は付いていない) 中国製
送受信周波数 49.86MHz
送信は水晶発振式
変調方式 AM
受信方式 超再生
出力 0.01mW程度 アンテナ 内蔵約20cmの巻線アンテナ
*微弱無線局 500μV/mに適合(と思われる)

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<基板には49.86MHz水晶とトランジスタ3石>

実際の受信感度は-90dBm位であった
このトランシーバも50MHzの水晶に変えて、ちゃんとしたアンテナで運用すればそれなり使えるかもしれない
但し、超再生方式なので周囲にクエッチングノイズをばら撒くので注意が必要である

今はあまり見なくなったおもちゃ、なので色々と実験すると楽しそうである

今度実際に通話距離を確かめてみたいものである

2016/01/23 追加

  • 見通し距離で約100m程度の通話が可能であった、しかし50m以上離れるとQRKが悪化してしまう 微妙な機械ではある

 

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<超再生式なのでクエッチングノイズが発生している >

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<基板の送信出力は0.01mW程度 *-20dB外部ATT挿入で測定>

懐かしのMP3プレイヤー

その昔クルマにカセットデッキが付いたいた頃のMP3プレイヤーである
このMP3プレイヤーはカセットテープと同形状である
当時はとても画期的で、MP3の音楽をクルマで簡単に聴けるのであった
確か、128MBと256MBが有って後に512MBバージョンが出た記憶がある
しかしminiSDスロットがあるので特に128MBで困る事は無かった

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<カセットテープ型MP3プレイヤー>

構造は出力ヘッドが付いていて、そこに音声を出力するのである
更にプーリの回転数を検知しており、デッキで巻き戻しを行うと一曲分戻り、早送をすると一曲分送られるのである
なので、クルマでね結構便利に使えたのであった

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<出力ヘッド部分>

只、いわゆるガム電池なので長距離ドライブだと電池が無くなる弊害があった
カセットテープ型なので、外部電源が使えないのが残念であった

出力ヘッドのアジマス調整も3段階に出来、音質は結構良かったのである
チャンネルセパレーションも十分であった

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<スライド式のアジマス調整機構>

クルマのオーディオもCDチェンジャーをベースとして、MDかカセットを選べた時代である
私はMD嫌いなので、昔の資産流用が出来るカセットを選択したのであった
(結局は殆どこのMP3プレイヤー以外し使わなかった)

過渡期の商品であるが、目の付け所はとても良かったと思う

サブウーハ を修理してみる

我が家のリビングに鎮座しているサブウーハである
オーディオは偶にしか使わないだが、先日電源を入れたらサブウーハが鳴っていない事に気付いた
その場で、入力ケーブルを抜き差ししてみても変わらない
ケーブルを差し替えてRCAピンプラグを何度か触ってみた
本来であれば、触った所でハム音がするのであるが音がしないのであった

その後、何度が触ると音がし出したのである
うーん 微妙な不具合である
まずは、コネクタ等々の接触不良であるが外観は全く問題無い

バラして中を見てみた
基板を良くみると、内部コネクタのハンダに一部クラックを発見した
片面フェノール基板である
コネクタや大型パーツについて、一通りハンダを再ハンダを行ってみた
再度組み立てて動作確認を行って、暫く様子見である

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<見にくいがハンダが上下にクラックが入っている>

このサブウーハも購入後15年近くである
この手製品の耐用年数はどの位を想定しているは分からないが、普通は買い換えて下さいと言われるのであろう

只、この手のモノはパソコン等と違って意匠や音質等々の個性があるので、買い換えて全てOKとはいかないこともある
暫く様子を見て、ダメだったらオークション等で同じ商品の中古を探してみることになるであろう

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<RC発信器40Hzでテスト中のサブウーハ>

 

インタネットラジオ のセッティングしてみた

先日に古いAIWAのミニステレオを、予備役から現役に復帰させたのでPCの音声出力をミニステレオに繋いだのであった
試してみたのは、FM放送とインタネット放送の音質の違いである

但し厳密な比較でもないし、あくまで昔のミニステレオで判る範囲であることお断りしておく
私はオーディオマニアでは無いし、電源のホット側とアース側の差替での音の変化などは全く違いは判らないのである

まずは、ミニステレオのAUX入力端子はRCAピンジャックがR・Lがリアにある
普通のプラグだと後に数センチ程、隙間が必要になるので、そこら辺に転がっている部品でミニプラグとRCAピンプラグのアダプタをでっち上げてで繋げたのであった

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<作成中のミニプラグとRCAピンプラグのアダプタ>

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<ブックシェルフとして本棚な置くので奥行は少しでも縮めたい>

私が使っているPCは、DELLのOptiplex 960と言う古いビジネス機である
ビジネス機なのでオーディオ出力はヘッドホン端子しかない
(更に昔のPCだとSP DIFなど光オーディオ出力も有って遊べた)

使われているオーディオデバイスはAnalog Devices ADI 198x とのことであるがメーカ名以外はさっぱり判らない
多分良いものであろう

まずは、razikoをアクセスして日本放送を選んでみる
FMとインタネット放送を切替て、聴き比べてみた
インタネット放送が若干の遅延がある以外は、さほど違いは無い
強いて言えば高域が若干FMの方が出ている感じではあり(受信機によって違う筈)、FMチャンネルセパレーションとインタネット放送とも違いは無い
双方とも十分な音質ではある

操作面では、ラジオのSWと選局で聴けるラジオ放送と、PCの電源を入れてブラウザでradikoを立ち上げて局の選択を行うインタネットラジオでは面倒臭さが少しある

で、インタネットラジオと言うとtuneinであろう
スマホでは良く利用しているが、バソコンでは初めてのアクセスである
これでお気に入りのジャンル選んで聞いてみる
殆どCMレスとアナウンスレスでお気に入りのジャンルが流れてくる、やっぱりインタネットラジオだとこちらになる
圧縮がどうのこうのとか言わなければBGMとして最高と思う