LSBとUSBの違い について

今更であるが、数式を使わないでを記載してみた
当たり前のことの復習記事なので、殆どの方々はパスして下さい…である

SSBとはLSBまたはUSBどちらかを使った変調のことである
LSBとはキャリア周波数から下側の側波帯のことである
USBとはキャリア周波数から上側の側波帯のことである
この辺りのことは、ネットや、無線技術の教科書に詳しく解説がしてある しかし眠気を誘うのも事実であろう…..実際私がそうである

例えば、そこら辺のHF無線機で3.925MHzを受信してみて欲しい
この周波数はラジオ日経の第1放送である

IMGP6216

<そこら辺のHF無線機で3.925MHz USBを受信している所>

殆どのデジタル表示の無線機であれば3.925MHzに合わせるだけで、受信モードがLSB、USBどちらでも、音声としては復調出来るハズである
モードを逆に切り替えても、音声として復調出来るハズである

アナログVFO機であっても、キャリアの0ビート付近で音声を復調出来るハズである
アナログ機の場合、LSBで完全に同調してあればUSBに切り替えて約2.6KHzずらすことで、音声を復調出来るハズである

IMGP6217

<DRAKE R-4Aで3.925MHz LSBを受信している所>

これらの操作はキャリア周波数を中心として、それぞれの側波帯を受信した操作である
AM変調は、LSB信号とUSB信号それぞれの成分を持っているので、原則としてLSBとUSBどちらでも復調出来るのである
(例外は、LSBまたはUSB信号にキャリアを加えたAMモドキの信号)

しかし、LSBの信号をUSBで受信すると、モガモガ状態となって音声とはならない、逆もそうであ

では、800Hzの一定信号をマイク端子から入力してLSBで送信してみる
これは単なるキャリア信号で、表示周波数から800Hzを引いた周波数のCWである

では、800Hzの一定信号をマイク端子から入力してUSBで送信してみる
これも単なるキャリア信号で、表示周波数から800Hzを足した周波数のCWである

音声信号は帯域約2.6KHz(殆どのフィルタの場合)の様々な周波数成分の寄せ集めと考えることが出来る
USBとUSBの違いのポイントは音声スベクトラムの高低が逆である点である

この辺りは、RC発信器の出力をマイクに入力して、色々と実験してみると楽しい
当然、出力はダミーロードである

 

方向性結合器を使ってみる

方向性結合器を無線機のオペレーションで使う事は殆ど無い
(少なくとも私は)

しかし高周波回路を測定する場合は、便利なグッズの一つである

IMGP6212

<この機種は結合端子の一つが正確な50Ωで終端されているタイプ >
方向性結合器は、この写真の機種を例にすると以下の通りである

1.矢印の方向に高周波信号を通した場合、この方結は-10dBの端子に1/10の電力が出力される

IMGP6213

<ダミーロードの逆の端子から電力を入れると10dBの端子に1/10の電力が出力される>
この機能は10dBのアッテネータ替わりに使うことが出来るが、方向性結合器自体の許容電力によるので注意が必要である
この方向性結合器は1W程度と考えられる

2.逆方向に高周波信号を通した場合、出力の反射に比例した電力が-10dBの端子に出力される

IMGP6214

 

この機能はとても大切である

写真のダミーロードの替わりにアンテナ等を接続するとある程度正確なリターンロスが測定出来る
ある程度と言うのは、方向性結合器自体のアイソレーション値以下の数値しか測定出来ないことである

この方向性結合器は1.2GHz用であるが1.2GHzで33db,430MHzで27dB,144MHzで25dB,50MHzで25dBの方向性あった
この方向性結合器では1.2GHzでVSWRが1.05の測定が限界であり、50MHzだとVSWRは1.12程度が測定限界となるのである

(VSWR1.1付近まで測れれば十分であろう、私の場合50MHz以上のアンテナはこの方向性結合器で測定してある)

アイソレーション値が40dB程度の方向性結合器を使用すれば、理論上1.02程度まで測定出来る事になり、もっと精密な測定を行う場合はネットワークアナライザを使用することになる

市販のアマチュア用VSWR計で測る場合は、正確なVSWRの測定については構造上無理が生じる
構造上の無理とは、反射電力が少ない時の指針が甘くなりがちであることである、VSWRが1.0~1.2位の指針はハッピーメータであることが多い

(その付近のVSWR値にはこだわらない方が良いと思うのであるがいかがだろうか?)

 

PIC 16F88のPUSH POPについて

久しぶりのPICネタである

ミッドレンジのPICである16Fシリーズには、データスタックが無い
プログラムスタックは8段(最近のF1シリーズは拡張されている)となり、ネスティングが8段までとなり、プログラムスタックは、ソフトで読み書きは出来ないのである

PICでプログラムを書いていると、WレジスタがPUSH/POP出来るればと言う妄想が浮かんで来る、ついては、PUSH POPマクロをでっち上げてみた

マクロを使う場合、コードの中に以下のデータを定義する
.
.
dstack Udata_shr  h’78’
dstack_area res     8
;dstack_sp res  1
;dstack_fsr res 1
;dstack_w res  1
;dstack_data res 4
.
.

内容は Fレジスタの78番地からスタック用として8バイトを確保している
貴重な8バイトなのに、スタック出来るバイト数は4バイトなのは、愛嬌である

ちなみに70H~7FHのFレジスタは共用メモリとして重要である
メモリバンクがどこに設定されていても、必ず読めるアドレス空間である
従って、ここにスタックデータを置くことになる
以下がマクロである

;—————————————-
;Memory addrerss 00h-FFh 対応 (bank 0,1 only)
;PUSHW
;Wレジをスタックする
;78h dstack_sp データスタックポインタ
;79h dstack_w W reg save
;7ah dstack_fsr FSR save
;7bh-7fh dstack_data 5 level stack data
;

dstack_sp equ      h’80’-8
dstack_fsr equ     h’80’-7
dstack_w equ      h’80’-6
dstack_data equ  h’80’-5
;

;例: PUSHW
;—————————————-
PUSHW macro
movwf dstack_w    ;Wreg save
movfw FSR
movwf dstack_fsr   ;FSR save

movfw dstack_sp
addlw dstack_data   ;W=stack data offset
movwf FSR              ;FSR (stack_data)+sp

movfw dstack_w
movwf INDF            ;W → stack_data

incf dstack_sp,F        ;stack_sp ++

movfw dstack_fsr
movwf FSR               ;restore FSR
movfw dstack_w       ;restore W
endm

;—————————————-
;Memory addrerss 00h-FFh 対応 (bank 0,1 only)
;POPW
;スタックからWにデータをセットする
;78h dstack_sp データスタックポインタ
;79h dstack_w W reg save
;7ah dstack_fsr FSR save
;7bh-7fh dstack_data 5 level stack data
;
;例: POPW
;—————————————-
POPW macro
movwf dstack_w      ;Wreg save
movfw FSR
movwf dstack_fsr     ;FSR save

movfw dstack_sp       ;W=stack data offset
addlw dstack_data     ;W=stack data offset
movwf FSR
decf FSR,F                  ;FSR (stack_data)+sp-1

movfw INDF              ;stack_data → W

movwf dstack_w         ;Wreg save
movfw dstack_fsr
movwf FSR                  ;restore FSR
decf dstack_sp,F           ;stack_sp —
movfw dstack_w          ;restore W
endm

 

 

MPLABX

<MPLAB X IDE の画面>

デバッグはマダである
従って利用するには、大変な勇気が必要となると思われる
当然であるが、サポートは何も無いのである

実は少し使って見たので有ったが、WレジスタのPUSH/POPのために、貴重なプログラムエリアを無駄に消費してしまうのである

画期的と思ったのは私の妄想であった
。゚(゚´Д`゚)゚。

久しぶりの秋葉原

パーツの買い足しに行って来た

久しぶりの秋葉原である
最近の秋葉原は、昔と雰囲気が違って私には違和感があるので、必要な時しか行かなくなった
しかし、秋月電子さんの辺りは、昔の秋葉原の雰囲気が残っていて嬉しい
秋月電子さんは、相変わらず超満員で店内は身動きもしずらい状態であった
素晴らしいことである

IMG00303

<超満員の秋月電子さん>

最近ではRaspberry Piの値段も下がりかなり安価にlinuxサーバの基板が手に入る
Raspberry Pi関連の書籍も充実しており、興味をそそるのである

最近では、ZigBeeやXBeeなどの無線ネットワーク関連のモジュールも安価なってきている
これら、駆使すれば現在、色々と騒がれているIoTへの対応が可能となるであろう
無線モジュールも技適取得済であり、色々と使えそうである

これら、現代に対応したパーツやモジュールを安価に販売している点が、秋月電子さんの繁栄まポイントであろう

私も、ZigBeeで暫く遊んでみるのである

VFOマシンは楽しい

気持ちは1970年代そのまんまである
当時、良く聴いていた’ガンダーラ’が流れてきそうな感じである

昔、欲しくても当然買って貰える機械ではなく、指をくわえて眺めていた機械たちなのであった

IMGP6207

<Drake R-4A,TRIO TS-700GⅡ,FT-101E,FT-101ZD>

私は東日本大震災後に、なんか有った時にと、ハンディ機で再開局をしたのであった
再開局後は、ハンディ機を使ってU/Vでエコーリンクで各局のお世話になっていたのだが
ふっと気が付くと、青春の思い出が沢山集まっていたのである

人間の想いって、以外と凄いことかも知れない

開局当時は仲間達で、遅くまで色々と喋っていたのが懐かしい
HFも当時は出られない7.1MHzより上の辺りで、JA10のコールが良く聞こえていたのである
それを聞き入っていると恋愛相談だったりして、ワッチも結構楽しかった

学生時代も終わり就職すると、ポツリ・ボツリとラグチュー仲間が抜けていった
自分もいつの頃か無線機の電源を入れる事が少なくなって、最後にはみんな押入れにしまわれたのあった
かなりの人がこんな感じ、縁遠くなっていたのではないかと思う

パソコン通信が流行った頃、RBBS(アマチュア無線を回線とした掲示板)で色々やったのが良い思い出ある
サーバモドキのパソコンホストを立ち上げ、ピー.ぎゃッ… の変調音がとても懐かしい

IMGP6211

<懐かしのTNC 何故か未だに捨てられない>

あれから20年以上の年月が過ぎてカムバックしたのであるが、特に144MHzにQRVしている局が激減していてのがビックリであった
チャネル争いで喧嘩が絶えなかったあの喧騒が嘘の様である
皆様はどこに行かれたのでしょう?

私は根性なしなので、DXCCを追っかける根性とアンテナもないし、国内アワードをする気持ちにもならない、電波を出すのは極稀である
けれど、妙に昔の機械は好きでVFO機を弄って遊んでいる時が今は楽しいひとときである

変人である (ToT)

RC発信器 VP-7101A である

RC発信器と言ってもピンとこないかも知れない
早い話が、低周波数信号発生器である

現在であればパソコンとソフトウェアで大概の事が出来るし、2信号等々の出力や特殊波形も出力出来る
しかし私は、スタントアローンの機械が使いやすいのである

この低周波発信器は10Hz~1MHzまで周波数が可変出来る
当然、AF発信器なので出力インピーダンスは600Ωである
ちょっとしたオーディオ機器の確認には便利である、スイープも当然手動であるがダイアルを回すだけで済むので操作が楽である
耳のf特確認には特に便利である

送信機を弄っていると、連続信号の出力がどうしても必要となる
これにはパソコンで良いが、弄っている機械の側に、低周波数発振があると送信状態の確認に便利である

IMGP6194
<普段使用している National VP-7101A>

IMGP6195
<中身はこんな感じである>

元々はオーディオ機器の確認用であろう、特にこの機種は歪の無い正弦波が出力されている。 もし歪率計があれば一度測ってみたいものである

また本来の使い方ではないかも知れないが、455KHzの中間周波数の受信機に対して、簡易的にBFOの出力を作れ、強度が可変出来るので以外と使えたりする(ビッチの調整はバーニア機構が無いと少し厳しい)

最近オークションでも値がこなれているので、もし見つけたら入手して置くと色々と便利である

ステップアッテネータ

高周波信号で色々と遊んでいると必ずと言ってよい程、必要になって来るのがアッテネータだと思う
回路上では抵抗器の組み合わせで3dBアッテネータとか6dBアッテネータなどは、インピーダンス整合に何気に使ってしまうのであるが、
ステップアッテネータは0dBm等の基準信号に対して正確に電力を減衰させるために使用する
Sメータの較正等には便利である

例えば40dBμV(EMF)の信号は30MHz以下では,S9のレベルであるが、この信号に6×8=48dBのアッテネータを入れた信号がS1の基準値となる

ステップアッテネータがあれば、基準信号に対して減衰量が制御が出来るので、用途は幅広い

IMGP6191

<1dB~112dBまでのステップアッテネータ 0.1W>

IMGP6192

<ケースの中>

便利なステップアッテネータであるが、気を付けるポイントが3点ある

・定格電力量を絶対に超えないこと <中の抵抗が焼き切れる>

・-60dB位になるとケーブル等々からの漏れ電波があるので、高減衰の場合はその確度に気を付けること

・周波数帯域を超えると減衰量が変化するので、規定の帯域無いで使用する

またQRPの運用にも応用出来る、以前にハンディ機にパワーアッテネータと、このステップアッテネータを使用して、0.1mWで交信した事もあった <余分なパワーを熱として放出するので決してエコではないが…>

是非、実験室に一個は揃えたい便利グッズである

 

MPLABX で ソースファイル が変更出来ない?

久しぶりに、PICのソースファイルを弄ったのであるが
ソースファイルを変更して、アセンブルをした所エラーメッセージが出て上手くいかなかったのである
そのエラーメッセージも ‘ファイルが書込出来ません’で致命的である

えっ! と思って、フォルダやファイルのプロパティを調べてみたが、特に変な所は無さげである

1時間以上、色々とやってみた所、原因が判明したのであった

結論は、プロジェクト作成時の最後の’Encoding’にShift_JISの設定をしていなかったためである 今回はJIS-X0201に設定しており、そのためソースファイルの漢字部分で、誤動作していたみたいである

mplabx_projct_1

<デフォルトはISO-8859-1 >

MPLABx_project_2

<Shift_JIS を選択するのが正しい >

普段、MPMABXの環境に親しんでいれば造作の無いことであるが、私みたいなサンデープログラマだとそこに気付くまで時間がかかってしまうのである

ALL_IN_ONEの統合開発環境であるMPLABXは、機能が多く特にマルチウインドウのデバック環境は素晴らしいのであるが
機能てんこ盛りで、設定のバスが覚えきれないのである
私の頭が悪いだけであるが….

もっと真面目に、MPLABXと付き合いなさいとの啓示であろうか
けど、プログラミング以外に覚えるお作法が多過な気がするのは私だけであろう
まだまだ努力が必要みたいである

TS-700無印のディスクリミネータ

先日TS-700GⅡのFM復調の不調のため、TS-700無印からFM検波コイル(ディスクリミネータ)を移植したのであった
TS-700無印はセンタメータ機能が無いので、セラミックのディスクリミネータの移植を考えていたのである

IMGP6164

<ディスクリミネータ(T1,T2)を外したTS-700無印のFM IF UNIT>

TS-700無印とTS-700 GⅡ共にレシオ検波である、TS-700 GⅡは検波後の位相差をセンタメータに利用している

TS-7002_detector

<回路はTS-700 GⅡのもの T3,T4 は無印のT1,T2と同等>

今回は後段T2側の不具合だったので、T2の替わりにセラミックディスクリミネータを取り付ける計画であった (若干回路変更が必要なので小さな基板をでっち上げるつもりであった)
T1については検波前のトランジスタを動作せるために使う予定で考えていたのであるが
とりあえず、問題のT2を作業開始前に再度取付けて確認してみたら、正常動作していたのである

\(^o^)/

正常動作した原因で考えらる点は、前回取り外した後段のディスクリミネータを分解しようとして色々とコジッた位である
そこで、内部の接触不良が復帰した可能性が高いと思っている

これでTS-700無印も動作品に復帰してしまったのであった、暫くこれで様子見である

(部品が普通に購入出来るのであれば無条件で交換であるが….無い部品は大切である)

まぁ40年以上前の機械である、TS-700の設計者も、ディスクリミネータの設計者も40年経ってからも使われるなんて夢にも思っていなかったであろう

IMGP6190

<代替で使う予定だった 455KHzセラミックディスクリミネータ>

 

Drake R-4A に水晶を増設してみる その2

件のR-4Aである

今回は、HC-6Uの水晶を大先輩の矢花氏から有り難く頂いたのであった
その発振周波数も、37.77778MHzである
この水晶だと、26.687MHz付近~27.187MHz付近が受信出来るのである

HC-6Uタイプの水晶なので、そのまま取付けが出来る

IMGP6186

<HC-6U 水晶>

IMGP6187

<発振周波数は37.77778MHz>

 

IMGP6189

<R-4Aの水晶デッキに水晶を取付てみたところ>

11mバンドを聞くのも久しぶりである、以外と多くの交信が確認出来た
最近、これみよがしの11mアンテナを付けたトラックは見かけなくなった
それでも、自宅の近くでは、結構強いレベルでの交信が結構聞こえるのである
11mバンドもステルス化が進んでいるのだろうか?

LCフィルタによる4.8KHz帯域は、11m受信にとても快適である
11m帯はAMなのでやっぱり6KHzの帯域である
2.4KHzのSSBフィルタで暫定的に聞くのとは、音質が全然違うのであった

だから何なの? と言われると困るのであるが、単なる技術的興味だけである

それにしても、未だに11mの専用用語が聞き取れないのは、経験不足である