FT-101E VS TS-520X その2

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<TS-520XのVFOダイアル LSB,中点,USBと3点の読取りポイント>

操作面ではTS-520はVFOダイアルの周波数表示に拘っており、-1.5kHzと中点そして-1.5Hzで周波数読取りポイントが設定されている、FT-101はそこの拘りはない
同じバンド無いでCWとSSBを交互に運用する場合は便利ではあるが、これもマーカでのキャリブレーションをどのポイントに合わせるかだけなので、個人的にはどちらでも大勢に影響は無いと思う

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<FT-101EのVFOダイアル 読取りポイントは一箇所>

PLATEノブについては圧倒的にTS-520Xは使いにくい、PLATEノブが同軸でFIX-CHと共用であるのと、ノブ位置表示が下側になっており非常に解りづらいのである
慣れれば問題は無いのであるが、初めてTS-520D/Xを使う場合は戸惑うであろう
これはTS-520S/Vで改善されている
FT-101は大体の周波数位置が表示されており、また減速機構も備わっていたので操作は快適である

VOXなどの調整はTS-520が横面に調整VRがまとめられており便利である、FT-101は上面のボンネットを開けての調整となる
後面の端子類はFT-101の方が多く、IF-OUTやアンテナトリップがあり拡張性は高い
以前にも書いたがTS-520XのSメータは秀逸でありS9以下は6dBで指針とほぼ同期している

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<秀逸なTS-520XのSメータ >

性能自体は色々と語り継がれているが一点だけ大きな違いがある
それは、プリセレクタである
FT-101はギロチン呼ばれるμ同調でコアをPRESECTノブで操作する、TS-520では同調バリコンをDRIVEノブで操作するのであるが、やっぱりプリセレクタの性能はQの高いμ同調に軍配があがる
具体的には、夜間の7MHz帯で近隣諸国の強大出力の放送が開始される場合である
TS-520Xのドライブ機能ではこの強大な電波の影響がSメータに出て来る
FT-101のプリセレクタでの目的外周波数の減衰量が大きく影響は少ない
シビアな条件ではFT-101のプリセレクタの性能が効いてくる

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<FT-101EのPRESELECT μ同調で切れが良い>

 

双方共に当時のメジャーマシンである
それぞれ設計思想が異なるマシンであるが、現在に於いても実用になるマシンである
現在の視点で双方を使い比べると楽しく遊べるし、当時の技術水準の高さを改めて実感出来ると思う

FT-101E VS TS-520X その1

全く私の主観である
この話題は40年程前に多くの方々が色々と語ったのであろう
双方共、当時のメジャーマシンである

両機種とも発売されたのは1970年代中旬の頃である
偶々、我が家に鎮座しているのがFT-101EとTS-520Xであるのであるが
TS-520Xと比較するのであればFT-101BSが適当であろう、従って比較の機能面ではFT-101BS比較をしたい

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<TS-520X と FT-101E 1970年代の代表的なマシンである>

送受信周波数はFT-101BSは160mバンドに対応している、TS-520Xはマイナーチェンジ後のTS-520S/Vで対応したのであった
送信モートではFT-101BSはAMが最初から用意されている、TS-520Xでは’SSB Transceiver’と名乗っておりAMには対応していない

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<AM モードの有無が諸元上の大きなポイント>

FT-101は元々、北米での販売を意識していたのであろう
FCC規格でのCB帯にQRV出来るポテンシャルをマーケティング的に活用したのではないかと、個人的には考えている
日本に於いても当時FT-101シリーズでCB帯にQRVしていた方々は多かったのではないだろうか?
アマチュア通信では、この頃は殆どSSB化しておりAMを使う事は無かったと思われる
従って、AMモードが必須の方は黙ってFT-101シリーズを選択したのであろう
但し搭載のフィルタはSSB用であり、AM受信の場合は音声帯域が狭くAMの受信音質は良くない
(当時AMフィルタもサードパーティから販売されており、現在はプレミア価格である)

双方共スピーチプロセッサは内蔵していないが、TS-520Xではマイクゲインのノブを引くとALCの定数を変えるDXスイッチが付いていた
これでSSBの尖頭電力リミットを軽減して少しでもパワーを絞り出すものである
(個人的には少し反則技な様な気がするが…)
双方共マイナーチェンジによりFT-101E/ES・TS-520S/Vからスピーチプロセッサが搭載される

続く…

OCXOの校正その4

我が家の基準信号として使用しているOCXOである
先日GPSからの10MHz基準信号と比較してので、それぞれの差分を再度確認してみる

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<2台のOCXOを比較してみる 電源投入後1時間以上してから比較を行う>

比較については、OCXO-Aの出力を周波数カウンタの基準信号として入力し、OCXO-Bの出力を周波数カウンタで測定するだけである
我が家で真面目に周波数測定(といってし大した確度ではないが)をする場合は、この比較を行って差が0.5Hz以内であることを確認した上で測定を行っている

水晶発振子には、エージングレートと呼ばれる発振周波数が時間とともに変化する特性がある
例えば、エージングレート±1×10^6 と書かれていれば10MHz発振子の場合で年間10Hz以下のズレが発生する可能性がある
従って水晶発振子を使用している場合は定期的に周波数の確認が必要となってくるのである
例え温度補償回路付きのTCXOであれ恒温槽入のOCXOであれ、水晶発振子を使用している以上は経時変化の確認は必要不可欠であろう

良くメーカオプションのTCXOを入れているから自分の送受信周波数は正確と仰っている方がいるが、仮に初期値は正確かも知れないが経年変化のズレに対しての確認は必要かと思う
HF帯域では数ppmのズレがあっても気づかないことの方が多いし、気にする必要も無いと思う

しかしUHF帯域以上でSSBやCWを行う場合は要注意であり、定期的に自分の無線機の送受信周波数の確認は必要かも知れない

と言うことで、先日校正した2つのOCXOを発振周波数を比較してみた

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<校正済のOCXOを比較 差は0.1Hz>

OCXO-A・Bの発振周波数の差は0.1Hz以下であった、さすがに校正したてである

我が家の標準周波数として、また暫くは活躍してもらうのである

Collins KWM-2 で直読型周波数カウンタを試してみる

件の直読型周波数カウンタCollins KWM-2で試してみたのである

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< Collins KWM-2に接続した 直読型周波数カウンタ>

KWM-2 のリアバネルのExternal VFO端子に内蔵VFOの発振出力が出力されているので、外部VFO端子からVFOの出力を取ってみたのである

今回の試験に辺り、KWM-2のVFOで新たに一つ学習することが出来た
KWM-2のLSB-USBのモード切替を行った場合、音声帯域分のオフセット分VFOの周波数が変化するのである
通常だとLSB・USBそれぞれのキャリア周波数毎に水晶発振子でSSB信号を生成する、その場合はLSB・USBのモードを切替えをと、直読ダイアルの位置が1.5KHz程左右にずれる
従ってKWM-2の場合はモードを切替えてもダイアルスケールは変わらない

但し直読表示の周波数カウンタの場合をKWM-2で使うためには、変調モードでの周波数オフセットの計算も必要となる

KWM-2のVFOの発振周波数は 約2.7MHz~2.5MHzでありVFO発振周波数が2.7MHzの時がダイアル上では一番低いダイアル位置となる

例えば、7.195MHzを送受信する場合は、VFO発振周波数は2.505MHzである
上の式から、 9.7MHz – 2.505MHz = 7.195MHz  となる
周波数カウンタで7MHzの受信周波数を直読する場合は、オフセット周波数の9.7MHzから測定周波数を減算する事で直読が出来る

KWM-2 でのオフセット周波数の関係式は代表的な周波数帯を表すと以下の通りである

•80m( 3.4MHz~ 3.6MHz)      6.1MHz – VFO発振周波数
•40m ( 7.0MHz~ 7.2MHz)     9.7MHz – VFO発振周波数
•20m (14.0MHz~14.2MHz ) 16.7MHz – VFO発振周波数
•15m (21.0MHz~21.2MHz)  23.6MHz – VFO発振周波数
•10m (28.4MHz~28.6MHz) 31.1MHz – VFO発振周波数

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<実際に受信周波数を表示してみた>

この例では以下通りとなる

・送受信周波数 3.556MHz

・VFO発振周波数 2.54356MHz

・周波数カウンタのオフセット周波数 6.09956MHz (LSB-MODE)

KWM-2の場合も 他の機種と同様SSBを受信してゼロイン後に表示周波数が受信周波数と同じになる様にカウンタ側でオフセット調整を行う
当然3.5MHz,7MHz,14MHz,21MHz,28MHzなどをバンドメモリにそれぞれオフセット周波数を登録し、バンド毎にカウンタのメモリの切替で送受信周波数の直読が可能となる

ビンテージマシンは周波数直読が便利ではあるが、流石にCollins辺りの機械となると外装もそれなりでないと釣り合わない様な気がするのは気のせいだろう
いつかは手に入れたいCollins のS-lineである

Sメータ の確認をしてみた

Sメータの校正

最初に校正と較正の違いはであるが、ざっくりと’校正は基準との違いを確認すること’で’較正は基準に調整すること’である
なので、今回は基準との違いを確認したのであった

先日お借りしてきたスイーパ基準信号発生器でSメータの確認をしてみる

30MHz以下のSメータの基準はS9を指す状態が、コネクタへの入力電圧は100μV(EMF), 40dBμ(EMF)となり、アンテナ端子の入力インピーダンスは50Ωのため、終端時の電圧は50μV(PD)となり、測定基準電力は34dBμ(PD)となる

S9以下の1目盛りのステップは-6dBとなる

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<14.2MHz -40dBμV(EMF)を受信した各機種のSメータ>

今までSメータの確度なんて、あまり気にしていなかったのである、と言うか受信機は測定器ではないので、この辺りは多分いい加減(良い加減です)でセッティングされている筈でSメータ自体の確度を気にする必要は無かったのである

しかし基準信号があると測りたくなるのは性なのであろう
と言うわけで、我が家のSメータの確度を測ってみた

受信機のマニュアル等をみると14MHz帯で校正しろと書いてある
実際に測ってみるとローバンドではゲインが上がるためバンド毎に差がある
きりがないので、14.2MHzで測定してみた

まずはDrake R-4Aであるが、S9の位置は少し9より上である
次にFT-101E であるがS9の位置はピッタリであった、FT-101ZではS9の位置でS8位である
ちなみにTS-520XではS9の位置でS8位であり、S9の位置には大きな狂いは無かったのである

次に各機械がS9になる信号から-24dBをアッテネ-タで減衰した信号を入力してみる

メータの指示はS5となるべき値なのであるが…

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<S9になる信号から-24dBのSメータ値>

素晴らしいのはTRIO TS-520Xであった、S9以下は規定通り6dB単位にS値が同期している。<これには本当に恐れいりました m(_ _)m>

次にDRAKE R-4Aである、バラツキはTS-520以上ではあるがS9以下は大体6dB単位にS値が同期していた

FT-101EとFT-101Zはちょっとリニアリティが怪しい、まあ難しい事を言ってはいけないのである 自分の修理時の較正が甘かったのであろう
クルマのスピードメータは車検毎に確度を確認されているが、Sメータは機械のAGC特性との関係もあり目安と考えるべきであろう
測定器は、表示がdBなのでログアンプと呼ばれる対数アンプで増幅するが、普通の受信機にはそんな機能は付いていない
Sメータは交信を楽しむためのモノであろう、特にSSB受信の場合は景気よく振れている方が感度がよさ気である

 

元祖 DC-DCコンバータ ??

現在は色々な回路で使用されているDC-DCコンバータである
昇圧型のDC-DCコンパータは、内部の発振器で発振させた信号を昇圧した電圧を利用している

約80年前にもDC-DCコンバータは存在していたのである
名称は回転式直流変圧器である

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<地三号受信機の回転式直流変圧器>

これは、直流モータでダイナモ発電機を回転させて発電する力技の、電力変換器である
入力がDC6V出力がDC200Vである

この回転式直流変圧器は、旧陸軍の地3型受信機に使われていた変圧器である
一般的に真空管を動作させる場合は、プレートに対して数100Vの電圧印加が必要であり、この変圧器は受信機のプレート電圧を確保するために使われている
交流電源が用意出来る場所であれば電源トランスで済むのであるが、交流電源が利用出来ない場所で使うために用意されている
元々真空管のヒータ電源として6.3Vが用いられていたのと、当時の自動車は6V電装が主流だったので入力電圧が6Vだったと思う

さてこの回転式直流変圧器であるが、大先輩の矢花氏から見てもらえないか とお預かりしたものである
内部のロータは固着しており、モータ部分の道通はあるがダイナモ発電機出力の道通は無かった
多分ブラシの接触不良であろう

70年以上前の貴重な重要文化財である、壊さないように慎重に作業を行う
まずネジは全て’―’ネジである 手持ちの工具箱から全てのマイナスドライバを取り出す
ネジ山にフィットするドライバを使用しないと、ネジ山を痛めるためである

電気回路修理には原則スプレー式の潤滑剤は使わないのであるが、長年の年月でネジは固着しているのでネジや接合部にスプレー式の潤滑剤を吹き付ける
1日以上置いておくと潤滑剤が浸透しネジの固着が緩和される

本来であれば全部を分解・洗浄・組立・再給脂となるのであるが、ベアリングを外す専用プーラが無いのでブラシ部分の清掃とベアリング部分の洗浄、電極接点磨きを試みてみる
一通り作業を行って、ダイナモ出力の抵抗値を見ると約600Ωと道通している

モータの電源にはCC制御が出来る電源を使用し電流制限値は3Aとしてみる
MAX電圧は3Vとして、まずは様子を見てみることにした
モータ入力にDCを印加すると、電流値はMAXの3Aとなりその時の電圧は約0.9Vであった
ロータを外から回してみると回転したのでユルユルと回転したのであった
モータ側のブラシ位置を調整してみたところ、きちんと回転を始めたのである
電流値は約2.5A、電圧値は3Vである

ダイナモ側のブラシ位置の調整をした所、100V程度の電圧が確認出来た
この状態で、発熱・発煙・異臭・異音が無いことを確認して、徐々に電圧を上げて見る
出力は無負荷であるが、モータ電圧6Vで205V程度の出力を確認出来たのである

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<回転中の回転式直流変圧器 2次側無負荷で6V 2.7A程度の消費電力>

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<2次側無負荷の出力は 205V>

とりあえずは、この回転式直流変圧器の基本部分は動作している事を確認出来たのである
しかしOHは必要であるので、軸受け構造など確認の上でOHを考えてみたい

<試運転の動画である>

HP3336B Level Generator をお借りしてきた

先日は大先輩の矢花氏のお宅にお邪魔して来た

SSGの購入で色々と相談させて頂いたのであるが、まずはこれを使ってから、考えましょう と言うことで、HPの3336B Level Generatorをお借りしてきたのであった

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<HP 3336B Level Generator  である >

お借りする時に他のスペアナで電力レベルの確認をして来たので、電力レベルの基準としてまずは活用させて頂く

お借りして最初に確認したのは、我が家のスペアナの振幅レベルの絶対値確認である
我が家のスペアナはこの春に、レベルの確認を大先輩の矢花氏の測定器で行ったのであるが、まずその精度を確認である
10MHzで0dBmの信号をまずは確認してみたのである

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<HP3336Bの0dBm出力を測定>

0dBmの測定電力は0.3dBm、-40dBmの測定電力は-.39.4dBm、-70 dBmの測定電力は-.69.1dBmと良好である

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<HP3336Bの-40dBm出力を測定>

我が家で使っているスペアナの振幅解像度は1dbなのでますまずは十分な精度であろう

この3336B Level Generatorは出力周波数は約20MHzである
従って20MHz以上の基準とはならないが、元々スイーパ発振器(発振周波数を連続して変化させる)なので、フィルタ評価などには便利に使うそうである
TG(TrackingGenerator )が付いていない我が家のスペアナでは重要な機能である

お言葉に甘えて暫くは活用させて頂くつもりである

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<そうは言っても計測機器である、奥行が….>

 

ocxo の較正 その3

久しぶりに大先輩のファクトリにお邪魔したのである

ご挨拶もそこそこに、さっそく件のOCXOの較正を実施してみる

GPSの規準信号発生器とOCXOを一時間ほど通電し動作安定させたあとに、それぞれの比較を実施する

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<計測した周波数は9,999,999.9Hz >

比較に使う周波数カウンタはADVANTEST RS-372を使用し、GATEタイムは10秒で測定を行う
我が家の10MHz基準信号のOCXOを2台とも計測を行う
一台は、-0.6Hzのズレ,もう一台はズレは0.1Hz以内であった

早速基準信号に合わせた較正を行う、周波数カウンタのゲートタイムは10秒なので、10秒毎のカウントとなり多少面倒ではある
前回の較正から約1年である、これで1年程度は安心して基準周波数として用いることが出来る

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<調整中のOCXO>

GPSの規準信号発生器は中古品の価格もこなれてきているので、良い機械があれば一台欲しいものである

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<GPS基準信号発生器>

ちなみに、大先輩が使用しているGPS信号の受信アンテナはダイポールであった

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<GPS受信用ダイポールアンテナ>

実戦デビューの無いUHFプリアンプ

昔、偶々部品屋さんで24V仕様の同軸リレーを発見したのであった
値段が以外と安く売っていたので、2個GETしたのであった

その事を大先輩に話したら430MHz帯のプリアンプのキャビティ(シールドケースに入った増幅回路)を気前よく恵んでくれたたのである
普段はUHFなぞ私には敷居が高いので弄る事はないのだが、Gain 20dBのキャビティと同軸リレー2個あればプリアンフ出来るじゃんと、言うことででっち上げたのであった

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<同軸リレー2個大奮発のプリアンプである>

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<SMAコネクタも大奮発である>

素人細工で、ましてやUHF帯である
なんだかんだで中に使っているコネクタが数が多いので一番高いのであった
(入出力もNコネクタにしろ! と言われそうである)

24V同軸リレーは12V-24VのDC-DCコンバータで無理矢理ドライブしている
使っている430MHz帯の無線機はPTT出力が無いので、マイクのPTTからドライブ出来る様に細工をした

とりあえすプアーなアンテナに繋げても、プリアンプをONにすると信号がノイズから浮かぶのであった
流石、大先輩の矢花氏製作のキャビティである NFも非常に良い

ところが、折角でっち上げたこのプリアンフであるが、家で数回使っただけである
UHF帯でアクティプに活動するわけでも無く、相変わらずアンテナはプアである
何やら変なモノを弄って遊んでいると、でっち上げただけで終わってしまう事が多い(自作したモノも数局と交信出来れば満足してしまう幸せものである)

このプリアンプは移動運用と称する野外BBQ大会のときでも、実戦投入して効果を確かめてみたいものである

ちなみに144MHz帯のキャビティも頂いているのである
Gain22dBである、これは件のTS-700の中にビルトインを考えている

しかしUHF帯域で、きちんとしたプリアンプを創れるのは凄い技術である、板金から含めて機械加工が多くなる(SHF帯域だと削り出しである) 、それを手際よくまとめて素晴らしい特性を出しているのである

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<この精度での板金加工は私には無理 さすが大先輩である>

 

TRIO TS-520X で周波数カウンタを使ってみる

件の直読型周波数カウンタをTRIO TS-520X で使ってみたのである

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<TS-520X に接続した 直読型周波数カウンタ>
TS-520X のリアバネルの外部VFO端子 (MTジャック)に、内蔵VFOの発振出力が出力されている (MTジャックの1pinと2pin)

TS-520SとTS-520VはリアパネルにRCAピンジャックでDG-5用にVFO出力が有る
ちなみにTS-520DとTS-520XはDG-5を接続するときにはDK-520と言うインタフェイスユニットが必要である

今回はTS-520Xへの接続なので、外部VFO端子からVFOの出力を取ってみることにした
とりあえず、付属のMT9PINプラグにVFO出力端子を付けてみた

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<付属のMT9PINプラグの1,2PINにPIN JACKを付けてみる>

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<この様に取り付けると違和感は無い このジャックがVFO出力となる>

TS-520 の送受信周波数計算はざっくり各バンド毎に表すと以下の通りである
•160m 7.3MHz – VFO発振周波数 (1.8MHz-2.4MHz)
(TS-520X,TS-520Dは無し)
•80m 9.0MHz – VFO発振周波数 (3.5MHz-4.1MHz)
•40m 12.5MHz – VFO発振周波数 (7MHz-7.6MHz)
•20m 19.5MHz – VFO発振周波数 (14MHz-14.6MHz)
•15m 26.5MHz – VFO発振周波数 (21MHz-21.6MHz)
•10m 33.5MHz – VFO発振周波数 (28MHz-28.6MHz)

ちなみに、VFOの発振周波数は 5.5MHz~4.9MHzであり、VFO発振周波数が5.5MHzの時がダイアル上では一番低いダイアル位置となる
例えば、7.195MHzを送受信する場合は、VFO発振周波数は5.305MHzである
上の表から、 12.5MHz – 5.305MHz = 7.195MHz  となる
周波数カウンタで7MHzの受信周波数を直読する場合は、オフセット周波数の12.5MHzから測定周波数を減算する事で直読が出来る

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<実際に受信周波数を表示してみた>

TS-520の場合も 他の機種と同様SSBを受信してゼロイン後に表示周波数が受信周波数と同じになる様にオフセット調整を行う
TS-520 の場合も、3.5MHz,7MHz,14MHz,21MHz,28MHzなどをバンドメモリにそれぞれオフセット周波数を登録し、バンド毎にメモリの切替が必要になり、モード毎のオフセットが気になる場合はモード(USB,LSB,CW)の切替も必要となる

純正品のDG-5ではバンド設定は無線機内部の局発信号とキャリア周波数を演算しているので、無線機本体のUSB,LSBのモードとバンド切替は周波数カウンタの表示に反映されるのである (当時としては素晴らしい機能である)

しかし、これでもバンド切替をマニュアルで操作すれば、ほぼDG-5の代わりに使えるのである
やっぱりビンテージマシンは周波数直読が便利ではある