FT-817ND 数少ない新品購入機

新品購入しないと、メーカさんや販売店さんの活性化につながらない、やっばりお布施は不可欠である
メーカさんには是非新品で購入したくなる商品を沢山開発して欲しいのである (古い粗大ゴ○を処分しろとは言わないで下さい)

私は約2年前にFT-817NDを新品で購入させて頂いた
理由は、”欲しかった”からである
”欲しかった”をもう少し掘り下げると、小さな筐体で1.9MHz~430MHz帯までオールモードで送受信出来ることである そして出力5Wは私的には必要十分であったのである
それと、我が家では唯一の新スプリアス対応機でもある

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<TS-700GⅡとFT-817ND>

FT-817無印が発売されてから10数年経過しているが、この手の機器で10年以上継続販売出来ていることも、素晴らしいことである
メーカさんには、半導体屋さんから’この部品が製造中止なります、最終ロットは○○月まで確定頂き発注単位は○千個’です とかのプレッシャーも入ったのであろうと想像する
部品在庫のプレッシャーの中で販売継続しているメーカさんには頭が下がるのである

さてFT-817NDであるが、最初の目論見は出張の時にカバンに入れて出張先で遊ぶことであったが、夜しか遊べないので結局3.5MHz帯かU/Vになってしまう、結果として数回出張のお供になっただけである
BC帯の受信ならスマホのラジコの方が遥かに具合が良いし、ホテルに戻る頃は短波の海外放送も大体終わっている
で、その時間帯に付属ホイップアンテナでU/Vを聞いても殆どスカスカ状態なのである
気合を入れて、八木やヘンテナ位分解して持っていけば良いじゃんと言われるが、出張なので荷物は増やせない

その昔、ハンディ機と言うかショルダーバック機であった中古TR-2200に、単3乾電池を8本をぶち込んで良く電車のデッキから遊んだものであった (高校生には、あっと言う間に無くなる電池代だけでも大変な金額であったが...)
あの頃は、空きが無いくらいに混んでいたが、夜でも話し相手は沢山いたのであった
寂しい限りである それはさておき…

後は数回、お仲間でのバーベキュー大会でワイヤアンテナで遊んだ位である
これはこれで、5W+ワイヤアンテナは馬鹿にできないであるが...

じゃぁ、使わないんだったら くれ!! なんて言ってはいけないのである
このFT-817NDは古い機械達を動かすときに、モニタ機として大変重宝しているのである
従って、私のFT-817NDのBNC端子には殆どダミーロードが繋がっている
電池でも動作するし、まだ販売継続中の現役機である 信頼性は抜群である
ビンテージマシンが増えてくると、このFT-817の利便性が活きて来るのである

只一点だけ.... 筐体とのアンバランスなマイクは頂けない
メーカさんの色々な都合はあると思うが、コンパクトなマイクにして欲しかったのである

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グリッドディップメータを分解してみる

普段現役で使用しているグリッドディップメータである
プローブコイルの取付位置によって、たまに発振しないことがあるので分解してみた

それこそ、50年モノの機械なので年季も半端ではないのである
角は塗装も剥がれ、メータも換装している

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中身は二連のエアバリコンと6AK5真空管が鎮座している
ネオン管は、テスト発振器として使う際の変調用である
変調を掛けると、ビィィ...と言う変調音がするので、信号源はこのディップメータと判断出来る
とても、素晴らしい知恵である

エアバリコンの端子が、プローブコイルのソケットにハンダ付けされている
プローブコイルのソケットは、昔懐かしいFT-243ソケットである(これが今は入手難である)

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<FT-243ソケットとバリコンの端子>

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<自分で巻いたプローブコイルとFT-243水晶>

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<FT-243水晶を挿してみたところ>
従って、FT-243の水晶発振子を挿すと、その周波数で発振するので水晶発振子の確認も出来る
ちなみに、欠品のプローブコイルを巻くときにプラグ用として、調子の悪いFT-243水晶を分解して下部を切ってソケットとして使用している

<FT-243水晶まで頂戴した大先輩の矢花氏には感謝の念が絶えないのである>

今回はこのソケットの端子の嵌合が甘くなってプローブコイルとの接触不良が偶に起きるようなので、接点を軽く磨き、バリコンとの端子を再ハンダしてみる

まだまだ、このグリッドディップメータには現役で活躍して頂くのである

ビンテージマシン を使う メリット と デメリット

今更、何で古い機械を使うの?  それって殆ど粗大ゴ○でしょ と聞かれることがある
自分自身への自問を含めて、メリットとデメリットをまとめてみた

ここで言う、古い機械とは1980年以前の機械としておく
何故1980年以前なのかは私の個人的な嗜好による所が大きいのであるが、1980年位までがVFO搭載機が販売されていたからである
VFOからPLLへの変遷は、別次元の周波数安定度と送受信周波数の直読による操作の利便性が大きく向上した
更に、いわゆる’マイコン’制御により周波数のメモリやスキャンなどの多機能化も大幅に進んだ
従って1980年代後半の機械は、整備さえされていれば現代でも十分に使用出来る操作性を持っている

しかしながらである
趣味で使用する機械なので、自分の思い入れは大きいと思う
その昔、憧れていた機械を使ってみたいとか、あの頃の操作感が懐かしいとか色々とあると思うのである

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<FT-101E(上) FT-101ZSD(下)  同じ名前だが異なる別マシーン 1970年代の憧れマシンであった>
この辺は、オールドカーの趣味と似ているのではないだろうか
オールドカーも、現在のクルマからすると、エンジンを始動するのにチョークレバーを引いたり、窓だって手動で開け閉めしたり、走る際には常に水温等に気を配ったり、燃料にはバルブを保護するために有鉛ガソリンを入れたり、相当の手間がかかる
メンテナンスも、整備工場真っ青の設備を自分で保持してメンテナンスをしている人もいる
それでも自分の思い入れのあるクルマで走ることが喜びなのであろう

初代セリカ

<懐かしのセリカ 1970年代の憧れた旧車である>

古い無線機も同じで、VFOのQRH(送受信の周波数変動)や送信時の同調調整、自分の発射している電波の質など運用時に気にすることは多い
極めつけは不具合時の対応であり、メーカ修理は殆ど期待出来ないし、修理可能な業者にお願いした場合は結構な金額になったりする
そもそも、当時の設計者も40年以上も使われるなんてことは考えもしなかったと思う

さて、前置きが長くなったがメリット・デメリットを整理してみたい

メリット
1.思い出(思い入れ)がある機械を使える
2.機械のデザインが好き
3.それを持つことで優越感を味わえる
etc..

デメリット
1.機械自体の信頼性が乏しい
2.操作が面倒で機能が少ない
3.真空管使用機種は電源投入から運用まで時間がかかる
4.変更申請に保証認定が必要
5.メーカのメンテナンスを殆ど受けられない
6.純正補修部品の入手が難しい
7.運用とメンテナンスはそれなりの知識・技術が必要となる

正直言って、運用面だけ考えるとデメリットの方が多い
ビンテージマシンを使って、メジャーコンテスト等で上位を目指す等は厳しいと思う
最新の機械は、最新の技術を駆使されて開発されているので、操作性・選択度・感度・混信対策・不要輻射などの基本性能は比べるまでもない

逆に考えると、普段はそんなにシビアなことに勤しんでいる機会は少ないと思うのである

のんびりと、自分の気に入った、思い入れの深い機械で、遊ぶのも趣味としては悪くはないと思う
私も、まだまだ駆け出し者であるが古い機械を楽しんで行きたい1人である

このブログも、古い機械を楽しむ方々のコミニケーションの場となることを目指しているのである

今後も皆様のご支援をお願いいたします