アッテネータ 3dB 6dBをゲット

先日、秋葉原を散策した時に、東洋計測器さんに足を向けてみた
店内に何気に置いてあった、アッテネータである

1dB・3dB・6dBの3種類それぞれの許容電力5Wのモノである
取り敢えず、3dBと6dBをゲットした

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<左が3dB・右が6dBのアッテネータ>

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<メーカは多摩川電子さんである>

用途は色々とあるが、アンテナ等をイタズラする際のインピーダンス整合パッドとして用いたいと思ったのであった

アンテナのインピーダンス整合は、πマッチのカップラやアンテナチューナーを使った方が当然効率が良い
只、持ち運びが厳しいので、出張時に気軽にバッグに入れる訳には行かない

このアッテネータの場合は、かさ張らないので出張用の用途で考えてみたのであった
もちろん、3dBのアッテネータでは電力は半分になり、6dBのアッテネータでは1/4である
しかしながら6dBパッドは整合範囲は広いと思われる
無線機のSWR計を確認しながら、3dBと6dBのアッテネータを取替える作戦である

大体6dBアッテネータでSWR2以内に、整合は取れると思っている
<当然のことながら、力技なので送受信とも非効率ではある>

6dBアッテネータでは、FT-817の5W出力も約1Wとなってしまうが、N型コネクタの先に適当な長さの線を繋げれば、チューナーレスでQRV出来るのではと妄想をしているのであった

再度の出張軽量QRVセットにチャレンジなのであった

 

コネクタ と アダプタ いろいろ

無線機を弄って遊んでいると、コネクタと同軸ケーブルが色々と必要になってくる
普通はVHF以下の周波数の無線機はM型コネクタが使用されている

ハンディ機はSMAコネクタ、FT-817のパネル面にはBNCコネクタが付いている
周波数帯が1.2GになるとNコネクタとなる
アマチュア無線機だけでざっくり、Mコネクタ・Nコネクタ・BNCコネクタ・SMAコネクタの4種類である

測定器についてもスペアナはNコネクタ、周波数カウンタとオシロスコープはBNCである
但しスペアナは扱う周波数がGHz単位となるためであり、周波数カウンタとオシロスコープも終端でターミネイトした伝送系の測定を行うことを意識しているためである

そもそも、扱う周波数が低ければMコネクタだろうが、RCAピンコネクタだろうが問題は無い
周波数が高くなるとコネクタ自体の特性インピーダンスが50Ωを保つのが難しくなる

ちなみに、一般的なコネクタで使える周波数の上限目安は、一般のNコネクタで4GHz・Precisionタイプで18GHz・BNCコネクタで4GHz・SMAコネクタで26GHzとなっている
実は一番多く使われているM型コネクタについては特性インピーダンスは規定されていないのである
そのために比較的安価に出回っているが、一般のM型コネクタはVHF帯域が上限と考えるべきである

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<-20dBパワーアッテネータ 1GHz 5Wまで入力可能>

測定器に用いる終端器(ターミネータ)も50Ωの1W程度のダミーロードである
但し測定範囲の周波数では特定インピーダンスが確保されており精密に作成されている
測定に使用するアダプタは、測定範囲でのリターンロスを実測してから使用しないと、何を測っているか解らなくなので注意が必要である

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<我が家の50Ω標準終端抵抗 1.3GHzでリターンロス 33dB(SWR 1.05)>

我が家では弄る機械の上限も145MHzなのでその辺の管理は比較的ラクである
但し、方向性結合器などや一部のGHz測定治具については使用ケーブルはすべて測定済である
GHz帯域を弄る、猛者の方々はその辺りでも大変な努力が必要と思う

費用対効果の問題と今までの流通量が多いので、これからもM型コネクタは使われ続けるであろう
私なぞに至っては弄る周波数も電力も低いので十分であるのだが、測定をする段になるとコネクタの知恵の輪をする事が多い
CMカップラやパワーアッテネータ等々はBNCで、ジャックとプラグで頭を悩ましたりする

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<なんだかんだで、アダプタが沢山集まってくる>

これもこの手の遊びをしている楽しみではある

 

送信周波数を実際に測ってみる <送信出力と測定器は直接接続厳禁>

実際に送信する周波数について測ってみるのである
以前にCMカップラの紹介をしたのであるが、実際に送信している周波数を測定してみる
送信周波数の測定にはCWを用いる (FMの場合は無変調で行う)
SSBやAMでの測定はまた別の機会とするのである

送信機の出力端子にCMカップラの入力端子を接続し、CMカップラの出力端子にダミーロードを接続する
CMカップラのカップリング端子に、更にアッテネータを接続する

接続後に送信機の送信モードと出力を設定する

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<実際に繋いでみた写真>
この構成で、CMカップラのカップリングが-20dBなので、送信出力の1/100となる
更に-20dBのアッテネータを接続しているので、合計-40dBであり送信出力の1/10000となり
今回はFT-817の出力を0.5Wに設定してあるので、周波数カウンタへの電力は0.05mWとなる

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<FT-817で送信した所>
送信した信号を件の周波数カウンタで測定してみる
この周波数カウンタのゲートタイムは0.1設定としてあるので、10Hz単位での測定である
送信機の表示と周波数カウンタの値は同じである

PIC 16F88の自作周波数カウンタ恐るべし…である

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<実際に測定してみた所>

偶には自分の送信周波数を確認してみるのも良いかもしれない

但し、送信出力と測定器は直接接続厳禁である

 

送信出力と測定器の直接接続は厳禁 要 CMカップラ

送信機は固定機で10W-200W程度(一部の高級機で400W)の出力がある

10Wでもハンダ付けが十分に出来る電力である、400Wあれば寒冷地でもコタツで暖が取れる電力である

反面、測定器の入力信号は極めて敏感であり、たとえ10Wでも送信出力を加えたら殆ど壊れると思われる

送信出力をそのまま測定器に接続するのは厳禁である (出力計等は除く)

送信時の周波数などを計測する場合は計測器の許容入力範囲まで、出力を減衰させるか、出力の一部を取り出す等の手段で、計測器側に合わせる必要がある

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写真のCMカップラーは比較的電力の高い出力から、-20dBの電力取り出すものである
例えば100Wの送信出力から、このCMカップラで1Wの出力を取り出す事が出来る

<数年前に大先輩の矢花氏からケースを頂いたので作ってみた 2MHz-350MHzまでフラットな特性で十分に使えるものが出来た>

内部写真を見ると、巻線を巻いたフェライトコアに同軸ケーブルを通した単純な構造ではある

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送信機の出力を何らかの測定をする際には、とても便利なアダプタである

高周波を測定するのであれば是非揃えるべきアイテムである

ほかの自作例はこちら

 

高周波測定器の入力耐圧は大体MAXで1W程度で、実際の入力は1mW以下である

私の場合は、5W耐圧の-20dbアッテネータをこの後に接続する事で、取り出す電力量は-40dBとしている

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<5W耐圧の-20dbアッテネータ >

 

-40dBは1万分の1なので、100Wから10mWの電力となる
スペクトルアナライザ等を使う場合は、更に可変アッテネータで0.1mW程度の電力に減衰させて使用する
高周波信号の計測は奥深いのであるが、アマチュアと言えど入力許容電力を超えてはならない