送信機は固定機で10W-200W程度(一部の高級機で400W)の出力がある
10Wでもハンダ付けが十分に出来る電力である、400Wあれば寒冷地でもコタツで暖が取れる電力である
反面、測定器の入力信号は極めて敏感であり、たとえ10Wでも送信出力を加えたら殆ど壊れると思われる
送信出力をそのまま測定器に接続するのは厳禁である (出力計等は除く)
送信時の周波数などを計測する場合は計測器の許容入力範囲まで、出力を減衰させるか、出力の一部を取り出す等の手段で、計測器側に合わせる必要がある
写真のCMカップラーは比較的電力の高い出力から、-20dBの電力取り出すものである
例えば100Wの送信出力から、このCMカップラで1Wの出力を取り出す事が出来る
<数年前に大先輩の矢花氏からケースを頂いたので作ってみた 2MHz-350MHzまでフラットな特性で十分に使えるものが出来た>
内部写真を見ると、巻線を巻いたフェライトコアに同軸ケーブルを通した単純な構造ではある
送信機の出力を何らかの測定をする際には、とても便利なアダプタである
高周波を測定するのであれば是非揃えるべきアイテムである
高周波測定器の入力耐圧は大体MAXで1W程度で、実際の入力は1mW以下である
私の場合は、5W耐圧の-20dbアッテネータをこの後に接続する事で、取り出す電力量は-40dBとしている
<5W耐圧の-20dbアッテネータ >
-40dBは1万分の1なので、100Wから10mWの電力となる
スペクトルアナライザ等を使う場合は、更に可変アッテネータで0.1mW程度の電力に減衰させて使用する
高周波信号の計測は奥深いのであるが、アマチュアと言えど入力許容電力を超えてはならない
初めて投稿致します。
CMカプラー製作についてですが、これほど簡単に出来るとは目から鱗です。ただ、同軸のシールド線を片側だけなぜオープンにされたのかが、よく理解が出来ませんでした。違いについて、両方で比較してみようと思います。
BOO 様 コメントありがとうございます
返信が遅くなって申し訳ありません
これは、芯線を通る電流をトロイダル・コアで結合させているからです
網組線側の電流はケースを流れることになります
従って、片方だけGNDに落としてあります
山村 英穂 氏 トロイダル・コア活用百科 p402を参照されると詳細が良く解ると思います