TS-700GⅡ の修理にチャレンジ その2 VFOが発振停止する周波数への対応

シルバーウィークの2日目である
相変わらず、予定の無い私はボ○のTS-700GⅡを突いているのであった

さて、前回に続いて今回はVFOの修理にチャレンジすることとする
現象は、14X.4MHz以下と14X.6MHz以上でVFOの発振が停止することである

TS-700のVFOは8.200MHz~9.200MHzまでをカバーしている
(後、500KHz高ければFT-101のVFOと高低逆になるが互換性が有ったのに残念である)
症状として、8.600MHz付近から8.800MHz付近までしか発振していないのである

で、まずはバラシである
フロントのツマミ類とエスカッション類を取り外す
この機械は、移動運用等で水を被ったと思われる後がある
VFOのノブはサビで固着しており、取り外すのにCRC-556の助けを借りながら、小一時間も掛かってしまったのである

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<ツマミ類を外した写真>

その後、VFOの固定ネジ4箇所を外して、やっとVFO単体が取り外し出来る

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<VFOを取り外した所>

その後、VFO単体で動作確認を行う
この頃のVFOは単体で動作確認と調整が出来るので、この点は便利である

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<VFOの単体チェック>

その状態で、発振停止したVFOの回路をオシロスコープでチェックしていくと、Q1 3SK22が発振していない
オシロスコープのプローブであちこちを突いていると、一瞬発振する時があることを確認した
と言うことであれば、発振コイル・バリコンのどちらかの不具合と予想して、コイルを突いても状態が変化しない
バリコンを突いてみると、ロータ側の軸付近を突くと状態が変化するのである
機構を良くみると、板状のスプリングでロータのアースをしている
この板状の通電スプリングの接触不良である

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<通電スプリングの写真 ドライバの先端が通電スプリング>

で、対処として接点クリ-ナを掛けながら、細めのタコ糸で接点を清掃する
タコ糸を通す角度を変えながら、綿密に清掃をする
その結果は、8.2MH~9.2MHzまで全周波数問題無く発振することが確認出来た

その後、VFOのギアにごく少量のグリスでグリッスアップを行い、VFOのケースを取り付け発振レベルと発振周波数の確認を行った
周波数でのレベル変動は殆ど無く、周波数もピッタリである

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とりあえず、本体と繋いで動作確認を行う
おぉ 問題なく全周波数の受信が出来るのである (^_^)v

この後は、フロントパネルの清掃やら、インジケータ球切れや、全体調整を行う予定である
まだまだ、道のりは遠そうなのである

固定チャンネル修理編に続く

 

FT-101E その2 OptionのYC-601

YC-601B

YC-601B

かのFT-101シリーズ用の周波数カウンタ(周波数表示装置)である
(表示桁数は6桁で、1.5MHz~29.9999MHzまで100Hz単位で表示が可能)
YC-601Bは親機(FT-101)のVFO出力の周波数を計測して、各バンド毎にMHz帯の2桁表示をバンドSWで選択することで、オフセット周波数を見かけ上の演算を行い表示する
FT-101内蔵VFOの発振周波数は9.2MHz~8.7MHzの500KHzでありこの周波数を計測する
(注:ノイズ対策ため内部で13.5MHzor14.0MHzに変換して計測している)
YC-601Bの右側のバンドSWでMHz帯の2桁を選択して直読周波数としている

これを通常の周波数カウンタで表示するためには、オフセットの演算が必要である
7.1MHzの表示については以下の計算となる
VFOの発振周波数 9.1MHz
オフセットベースの周波数 16.2MHz
表示周波数=16.2MHz – 9.1MHz = 7.1MHz

往年の銘器であるFT-101も周波数が直読出来れば、現代でも活躍の場は拡がりそうではある
たまにYC-601がオークションに出品されているが、コレクションアイテム価格なのは残念である