TS-520X の Sメータ その2

件のTS-520XのSメータであるが少し較正してみた
前回の確認でも殆ど問題無かったのであるが、気持ちのズレ分の較正を行ったのである

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<調整箇所は2つVRで行う>

調整は0点調整と感度調整となっているが微妙であり、それぞれが影響し合うのでじっくりと向き合いたい

厳密にSメータの調整をする場合は、それなり精度の基準信号が必要である
較正の基準信号は14.2MHz・100μV(EMF) [40dBμ(EMF)/-73dBm]の信号をアンテナ端子から入力しS9のレベルを合わせる

-73dBmから-6dBずつ下がった所がS8~S1の位置となる様に調整を行う
S9~S1については大体6dBステップに調整が出来ていたのであるが、再度の確認を行う

今回はS9+10dB,20dB,30dB,40dBの位置も測ってみた
+10dB以上になると少しズレも出るが、これはもう誤差の範囲であろう

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< S9+10dB,20dB,30dB,40dB のメータ位置>

バンド毎の違いについても測ってみた

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<左上から21MHz,14MHz,下左7MHz,3.5MHz>

7MHzだけS指針1目盛り分(-6dB)程度のズレがあるが、他のバンドはS9の位置は変わらない

今更Sメータにこだわっても仕方が無いのであるが、やっぱりSメータは有るべき姿で指針を指すべきであろう

TS-520X(多分Dも同様)のSメータ精度は素晴らしい精度である
ここにTRIOの心意気を今更に感じてしまうのである

Sメータ の確認をしてみた

Sメータの校正

最初に校正と較正の違いはであるが、ざっくりと’校正は基準との違いを確認すること’で’較正は基準に調整すること’である
なので、今回は基準との違いを確認したのであった

先日お借りしてきたスイーパ基準信号発生器でSメータの確認をしてみる

30MHz以下のSメータの基準はS9を指す状態が、コネクタへの入力電圧は100μV(EMF), 40dBμ(EMF)となり、アンテナ端子の入力インピーダンスは50Ωのため、終端時の電圧は50μV(PD)となり、測定基準電力は34dBμ(PD)となる

S9以下の1目盛りのステップは-6dBとなる

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<14.2MHz -40dBμV(EMF)を受信した各機種のSメータ>

今までSメータの確度なんて、あまり気にしていなかったのである、と言うか受信機は測定器ではないので、この辺りは多分いい加減(良い加減です)でセッティングされている筈でSメータ自体の確度を気にする必要は無かったのである

しかし基準信号があると測りたくなるのは性なのであろう
と言うわけで、我が家のSメータの確度を測ってみた

受信機のマニュアル等をみると14MHz帯で校正しろと書いてある
実際に測ってみるとローバンドではゲインが上がるためバンド毎に差がある
きりがないので、14.2MHzで測定してみた

まずはDrake R-4Aであるが、S9の位置は少し9より上である
次にFT-101E であるがS9の位置はピッタリであった、FT-101ZではS9の位置でS8位である
ちなみにTS-520XではS9の位置でS8位であり、S9の位置には大きな狂いは無かったのである

次に各機械がS9になる信号から-24dBをアッテネ-タで減衰した信号を入力してみる

メータの指示はS5となるべき値なのであるが…

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<S9になる信号から-24dBのSメータ値>

素晴らしいのはTRIO TS-520Xであった、S9以下は規定通り6dB単位にS値が同期している。<これには本当に恐れいりました m(_ _)m>

次にDRAKE R-4Aである、バラツキはTS-520以上ではあるがS9以下は大体6dB単位にS値が同期していた

FT-101EとFT-101Zはちょっとリニアリティが怪しい、まあ難しい事を言ってはいけないのである 自分の修理時の較正が甘かったのであろう
クルマのスピードメータは車検毎に確度を確認されているが、Sメータは機械のAGC特性との関係もあり目安と考えるべきであろう
測定器は、表示がdBなのでログアンプと呼ばれる対数アンプで増幅するが、普通の受信機にはそんな機能は付いていない
Sメータは交信を楽しむためのモノであろう、特にSSB受信の場合は景気よく振れている方が感度がよさ気である