この三菱5P-220の音質であるが、以外と素直な音質で具合が良い
当時の5球スーパーは時期毎に各社は似た構成となっている
この5P-220も1960年の頃のトランスレス5球スーパーなのでオーディオ回路は12AV6の電圧増幅と30A5での電力増幅の2段となっている
回路は特に凝ったものではなく、当時標準的なオーディオ増幅回路である
<5P-220のAF増幅回路>
只、この5P-220はモノラルであるが2スピーカ構成として、DIATONEのエンブレムを冠しており、当時は音質を売りにしていたのであろう
<2スピーカの三菱5P-220>
この頃の5球スーパーラジオは、クリスタルピックアップを前提としたPHONO入力を持っているものが多い
今回はこの端子を使ってみた
クリスタルピックアップ前提なので、イコライザは無いが入力インピーダンスは500KΩ程度と高いのが特徴となる
従って、入力端子へ現代の機器を繋ぐためには抵抗を使ってインピーダンスマッチングの必要がある
またトランスレスの場合は、単純に外部機器を接続した場合感電の危険性があるので、その対策も必要となる
ピックアップ入力端子に、耐圧250V程度の0.1μFのフィルムコンデンサをアース側に取付けて、感電防止策とする
(ホット側も保険で付けてあるが、本格的な対策はフォトカップラ等でアイソレーションするのが良いと思う)
<感電防止のため、トランスレスラジオの内部を弄ったり・外部機器を接続する場合は、電源に1:1の絶縁トランスを取り付けて下さい>
<PHONO端子に接続したミニジャック 33KΩの抵抗でマッチングしてある>
<感電防止の0.1μFフィルムコンデンサ>
一通りの感電対策を施して音楽ソースと接続してみた
音楽ジャンルは、クラッシックとか昔のジャズで聞いてみる
中域がしっかりした音で大変聴きやすい音質であり、BGMとして聴くのにはとても良い感じである
最近のデジタルオーディオとは異なり、ダイナミック感は無いが、とても柔らかい音がする
ラジオの受信音も、アナウンスはとても聞き取りやすい
この音質は、昔に置き忘れた何かを思い出させてくれるエキスを含んでいるようである
とても奥深い5球スーパーラジオである
<周波数カウンターを接続した、5P-220>
追記 2016/05/07
トランスレスラジオは感電の危険性があります
工作をされる際には、電源に1:1の絶縁トランスを使用して下さい
絶縁トランスの例 ST-10A
なお、田舎者様からのコメントもご参照下さい
田舎者様 コメントありがとうございました
感電の理論を知っていれば自ずとさらなる改善策が出てくると思うの
ですが。
・オーディオ機器は出力が平衡で、この真空管ラジオは回路が不平衡です、
よってコンデンサー結合の場合、AC100Vラインに高い高調波が載っている場合、
確立の問題ではありますが、ソース側のオーディオ出力段はどうなりますかな?
ラジオはトランスレスですね。
https://fa-ubon.jp/member/admin/tech_image/tech_175_pdf_bell41_32-35.pdf
AC100Vラインは片方が接地「地中につながっています」よって100Vでも片方の線に触っても感電しないのはその理由からで、
トランスレスラジオなどはプラグの極性を変えると感度が変わるのは
そのためです、よって電灯線アンテナもどちらかにつなぎ替えることで
感度が変わるのは解ると思います。
元々トランスレスにする理由は部品削減、重量減少のためでしたが、
当時は現在のように高調波を出す機器はありませんでした、
インバーター、トライアック、ダイアック等パワーラインに付加する
機器は1980年代からであり、自ずと真空管が無くなってからのものです。
ここではST××等の絶縁トランス、又は電源側にPSEマークの付いた
絶縁トランスを付けたほうが何も知らない人が真似する
場合もありますので感電の理屈なども説明した方がよろしいのでは?
田舎者様 コメントありがとうございます
この手のラジオで遊ぶ場合は1:1のアイソレーショントランスを付けるのが一番確実ですね
追記しておきます