R-4A の Preselectorと μ( ミュー )同調

R-4シリーズのPreselectorは非常に切れが良いとと思うのである
フロントパネルのプリセレクタノブは、ギアでμ( ミュー )同調コアを連動で制御している
そのコアの連動コイルは以下の通りである
・高周波入力段のアンテナコイル T1
・高周波出力段のRFコイル T2
・VFOと各バンド水晶発振のプリミックスのカップリングコイル T3,T4

この4つの同調回路が連動してしている、プリミックス機能である

4つのコイルのコアを精密に同期させることで、DRAKE R-4シリーズのプリセレクタは素晴らしい切れを持っている
FT-101で言うところの”ギロチン”である (FT-101は送受信含めて3連であり、ここまでの切れは無い)

IMGP5663

μ同調とは、固定コイルの中にコアをストロークさせることで、インダクタンスを変化させる同調方式であり、同調用のキャパシタンスは固定である
通常同調回路はインダクタンスが固定のコイルを使用し、バリコンでキャパシタンスを変化させる

この頃の通信機器は、同調機構がいわゆる戦略的な差別化技術であり、当時の技術の中で選択度・安定度・同調タイアル直線性(直読精度)・操作感覚について競って開発をしたと考えるのである
この辺りの技術がCORINSやDRAKEのマシンが世の中を席巻するベースとなったと思うのである
現在の無線機や受信機は電子機器であるが、この頃の無線機や受信機は精密なマシンだったのである

ちなみにR-4のVFO(PTO)もμ同調である

IMGP5665
(操作感はあんまり良くない、PTOをOHすれば操作感は改善するのであろうか?)

 

 

投稿者:

miniDATA

その昔PCのBIOS・デバイスドライバ等の開発と機器のファームウェア開発に従事した元技術者(主にアセンブラ)  なぜか、昔のモノが大好きで昭和時代のクルマやバイクに惹かれてしまい懐古趣味全開になりつつある自分が、怖いと感じている 

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