LA-1600 を使った 7.195MHz受信機の受信音

以前に記載した、SANYO LA-1600を使った7.195MHz専用受信機で7.195MHzを聴いてみた

単純な構成なので、比較的音質は良いと思うのである
AM用のフィルタは、murataの455KHzセラミックフィルタ6KHzの帯域幅のものである

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<このセラミックフィルタは通信販売で入手可能>

LA-1600を使う場合は、IFTが一段になってしまうため、選択度が不足する
単にAMラジオとしても、ラジオ用のセラミックフィルタが必要と思う
ましてや、混み合っている7MHz帯では必要不可欠である 近隣周波数にSSB局がいるが、6KHz程度の帯域だと、音質と選択度のバランスが良いようである

以下が、LA-1600を使用した7.195MHz A3専用受信機の受信音である

いかがであろうか

1波専用受信機の場合は、選局の仕組みが必要無いため、シンプルに制作可能である
アンテナ同調とプリセレクタとして7.2MHzの同調コイル、局発とし7195+455=7.650MHzの水晶発振回路を組み、LA-1600の局発端子に入力するのである
455KHzのIFTの後に、ちょっと良さ気なセラミックフィルタを奢ってやり、オーディオ増幅はTA7386で組むと3Vで動作する受信機となるのである

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<基板を小型SP-BOXに押し込んでいる>

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<裏面 電源兼VOLとANT端子だけ 水晶切替SWで周波数を切替える>

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<電源は単3電池2本 ロングワイヤーを適当に繋ぐと持ち運び自由で便利である>

本格的に、選局出来る受信機も良いのであるが、選局部分を考えるとVXOやらVFOなどの構成を考える必要がある
又、選局ダイアルの減速機構とか周波数表示とか考え出すと、キリがないのである
(これはこれで考えている楽しみもあるであるが)

で、1波専用として製作すれば同調回路を簡略化が出来るため、コンパクトなLA-1600を使った受信機としてはお勧めである

LA-1600 は遊べるのである 20世紀の置き土産

LA-1600

三洋電機の製品でAMラジオ用ICである
3Vの電源で動作し、少ない外付け部品でスーパラジオのAF出力まで一個のICで実現出来る
これに、東芝のTA7386をAFアンプして使用すれば、3Vの単一電源でAMラジオが簡単に出来る

注)LA-1600及びTA7368は生産終了品 流通在庫は有るみたいなので2015年現在では入手可能

LA-1600は内部に、RF増幅・局発・混合・IF増幅・検波・AGC制御が内蔵されている

LA-1600等価回路

<データシートの等価回路参照>

アンテナコイル・局発の発振コイル・IFT・セラミックフィルターを接続するだけでラジオが完成するのである

pin概要は以下の通りである <詳細はデータシートを参照>
・1pinと2pinに受信する信号を入力 <アンテナとの整合と同調回路を接続する>
・3pin LCの組合せにより局部発振をする <他の水晶発振回路等の発振周波数の入力可>
・4pin混合後のIF出力でありIFTが接続される
・5pinグランド
・6pin AGC出力 <Cの値を変更するとAGC特性が変えられる 又この電圧を検知するとSメータになる>
・7pin IF入力 IFTの通過後のIF入力 <選択度を高めるにはIFTの後にセラミックフィルタを接続する>
・8pin 電源
・9pin AF出力

 

LA-1600AMラジオ
データシートのAMラジオ回路例

LA-1600SW

データシートのSWラジオ回路例

このICは短波帯まで使用可能であり25MHzまではデータが記載されており、受信機として利用価値は高いと思う 更にBFO回路等を付加すればSSBやCWを受信して楽しめる

以前に、このICを使って7.195MHz1波の受信機を作成したのである
付加部品は以下の通り

・アンテナコイルには、1Kボビンで7.2MHzのコイルを作成
(7MHzのFCZコイル等でも使えると思う)
・7.650MHzの水晶で発振回路を作成しその出力を3pinへ
(発振コイルは1Kボビンで手巻き 7MHzだと2SC1815でOK)
・IFTは455KHz用の黄色
・セラミックフィルタ (IFT1段だと選択度が低いため、アマチュア無線では使えない)
・TA7368の低周波数アンプ

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7.195MHz AM受信機の基板

残念ながらフリーハンドで作成したので回路図は残っていない m(__)m
まさかブログを書くなんて当時思いもよらなかったのである