伝送経路 と 給電ケーブル の長さ

偶に聞かれる時があるアンテナからの給電ケーブルの長さである
この事については、いろんな説が巷にあふれているのである

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<3D2V同軸ケーブル lowバンドでは便利である>

結論から先にに言うと、最低限必要な長さで構わないのである
但しアンテナの入力インピーダンスが50Ωに調整されている事が前提であり、当然のことながら長くなる程伝送経路の減衰量が大きくなり周波数が高いと顕著である

良く言われるのには給電ケーブルの長さを変えたらSWRが下がった、従ってSWRが一番下がる位置に給電ケーブルを調整しなさいとの説である

私は数学が苦手なので数式では説明出来ないが、伝送経路は出力インピーダンスと負荷インピーダンスが同じ場合は伝送線路の長さによってインピーダンスは変化しない
但し、、出力インピーダンスと負荷インピーダンスが不一致の場合は給電ケーブルの長さによって出力側からみた見た目のインピーダンスは変化する

よく言われる説の一つして送信周波数の波長/2にするのがベストの根拠は、1/2波長の給電ケーブルの場合は理論上アンテナ側がインピーダンスがそのまま出力側のインピーダンスと同じになるからである (実際には短縮係数があるので少し短めとなるが)
これはHF帯のアンテナ調整時に活用出来るノウハウである

しかし昨今は給電ケーブルにマルチバンドで電力を通過させるのが普通であるので、例えば1.8MHz~51MHzまで各バンド毎に波長/2の倍数を長さを給電ケーブルは作れない

結局は、負荷であるアンテナのインピーダンスを各バンド毎に50Ωに合わせることになる、そうすると給電ケーブルの長さは任意長で問題無しとなる

そうは言ってもアンテナの調整は周囲の環境などの条件で50Ωのアンテナには調整出来ないことが多い
ではと言うことでアンテナチューナを入れると、アンテナチューナの入力端子でインピーダンス50Ωとなり送信側はすこぶる快調と言うことになる

しかしチューナの出力以降は伝送路とアンテナを総合したインピーダンスになる
もしアンテナのインピーダンスが大きく50Ωから外れていた場合は、本来特性インピーダンスが50Ωに設計されている伝送経路の条件も外れてしまうのである

その場合は、アンテナへ給電する電力が想定外の経路を流れる場合も発生することになり、給電ケーブルもアンテナとして電波を発射しインタフェアの原因ともなる
安易なアンテナチューナ利用は避けるか、同調しない長さでしかアンテナを張れない場合は、アンテナ直下型のアンテナチューナを使用すべきである

いずれにしても、アンテナ給電点のインピーダンスと出力インピーダンスが合っていれば、給電ケーブルの長さは任意長で問題ないのである
アンテナ給電点のインピーダンスが大きくズレていたらエレメント調整か整合回路(アンテナ直下型のチューナ含む)で調整する

ちなみに、50Ωに対してSWR値1.5以下なら問題無しとすべきである

<ダイポールアンテナの理論インピーダンスは75ΩなのでSWR1.5である>

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