三菱電機の5P-220トランスレス5球スーパーラジオである
製造年は1959年位であろうか? 受信は、中波放送と短波放送(3.8MHz~12MHz)の2バンドで、外部入力端子付きとなっている
一応、一通り使える状態に整備したので、インプレッションを書いてみた
<クリスタルピックアップを接続出来る外部入力端子>
まずは、中波受信である
このラジオはアンテナ端子に、アンテナを接続する必要がある
2-3メータ位のヒニール線で、東京近郊であれば十分に受信出来る
<アンテナとアース端子は線が出ているだけだったので、RCAジャックとした>
なお、当然と言えば当然であるが、殆どのトランジタラジオにはバーアンテナが内蔵されているので、中波受信については外部アンテナの接続必要は無い
受信感度は必要十分である
局発調整で、選局指針の位置を合わせてあるが、東京のNHK第一放送594KHzは、このラジオだと600KHz位の位置となる
<594KHzの受信位置>
発振コイルの調整機構が無いタイプなのであるが、まあ十分である。 高い周波数の位置は、トリマーで合わせられる
只、調整後の受信周波数範囲は520KHz~1560KHzとなった、1620KHzまで受信範囲に調整すると、指針が表示と合わなくなるので、一旦はこの位置としてある
音質は綺麗な中域ベースの音であり、低音と高音のブーストはされていない自然な音であろうか 当然モノラルであるが、2スピーカで十分な音量である
派手さは無いが長く聞いていて疲れない音質である
なお、近くにインバータ式の蛍光灯やスイッチング電源があると、ノイズが入りやすい
これは仕方が無いので、ラジオからノイズ発生源ほ離すしかない
短波受信も、アンテナを接続すれば十分な感度である
実際の受信範囲は3.75MHz~11.5MHzである
中波と同様で12MHzまで受信範囲に調整すると、指針が表示と合わなくなるので、一旦はこの位置としてある
安定度も、短波放送受信であれば全く問題はない
7.195MHzのAMでの交信も十分に受信が出来る
<7.195MHzの受信位置>
但し、短波帯の選局は実用上厳しいと思う
受信周波数が直読出来ないので、この手のラジオを使い込むのであれば、周波数カウンタ等で受信周波数の直読しないと何処に選局しているか、解らなくなる
なお、短波で本格的に使うのであれば、スプレット選局とBFO等の改造を加えれば使い勝手は良くなると思うが、そこまでやるかが微妙である
50年以上前のモノなのに現代のラジオと遜色無く使える、50年前のトランスレス5球スーパー恐るべしである
只、部品は50年以上の年月が過ぎているので安全性には使用者の配慮が必要であろう