ユニバーサルカウンタ TR5823

私が普段使用している、周波数カウンタはアドバンテストのTR5823である

IMGP5950

<ADVANTEST TR5823>

この周波数カウンタは、シリーズとしてTR5821,TR5822,TR5823の3機種ある
TR5821とTR5822の違いは本体にGPIB等の外部I/Fの内蔵可否である(5821は内蔵不可)
この2機種は入力端子が2系統あり、INPUT Aでは直接計数方式で10Hz~120MHzまで測定が出来る
INPUT Bではレシプロカル方式で、0.001Hz~50MHzが測定出来る

ちなみに直接計数方式とは、一定時間中(ゲートタイムと呼ばれる)のパルス数をカウントするので、周波数が低くなると測定桁数が少なくなる
レシプロカル方式は、パルス間隔を測定してその逆数を計算して周波数として表示する、但しパルス間隔の測定には限界あるので高い周波数の計測には用いられない

TR5823は入力系統が1系統増えてINPUT Cが加わり100MHz~1.3GMHzまで測定が可能となる
後、稀ではあるがタイムベースにOCXOを内蔵したTR5823Hも流通していた

いずれにせよ古い機械である、これらの機械を使って測定する場合は較正が問題となる
TR5323H以外のタイムベースは10MHzのTCXOを使用しており、その周波数較正は裏面から調整が可能である
(このトリマ調整もかなりシビアなので正確な基準が無い場合は触らないほうがよい)
確実なのは、GPSによる10MHzの周波数基準器の信号を測定することである

IMGP5951

<TR5823の後部パネル面 電源ケーブルの近くの穴がタイムベースのTC>

これらの機種は直接計数方式で測定した場合、ゲートタイム10秒時に8桁の精度で測定が出来る
これは10MHz測定時に0.1Hz単位での表示となり、測定精度を仮に0.1Hz単位まで求める場合は、タイムベースの較正は0.05Hzまで追い込む必要がある
10MHzでの0.05Hzは5×0.001PPMとなり、この精度での基準信号を出力出来るのは我々が入手出来る範囲ではルビジューム発振器かGPS周波数基準器位である

時計の精度に変換すると、ざっくりと年差0.1秒以下となる

何を測定するかは利用者に異なると思うが、例えば1.2GHz帯SSBの周波数誤差を120Hz以下にしたい場合は、0.01PPM単位での測定が必要になり、タイムベースは上記の例の通り5×0.001PPM以下に較正が必要となる

当然のことながら、各機種とも内蔵されているTCXOのタイムベースではそこまでの精度は厳しい
外部から基準信号が入力出来その周波数が10MHzであれば、GPSなどの基準信号を簡単に利用出来る
しかし0.5PPM程度まであれば内部タイムベースでも、較正用に周波数基準信号さえ用意出来れば十分に使える精度の確保は可能と思う

これらの機種は、電源コンセントに通電しておけば、本体の電源を切ってあってもタイムベースには通電されているため、ウォーミングアップ不要となる

程度の良い中古があればお勧めである、もしユニバーサルカウンタ(周波数カウンタ)の購入を考える場合は外部の基準信号の入力可否とその基準周波数は必ず確認すべきである
10MHzの基準信号を入力出来れば、基準信号の精度を高めることによりカウンタの精度確保が出来るからである

IMGP5952

<較正されたOCXOが、タイムベースとして便利>

投稿者:

miniDATA

その昔PCのBIOS・デバイスドライバ等の開発と機器のファームウェア開発に従事した元技術者(主にアセンブラ)  なぜか、昔のモノが大好きで昭和時代のクルマやバイクに惹かれてしまい懐古趣味全開になりつつある自分が、怖いと感じている 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です