OCXOの校正その4

我が家の基準信号として使用しているOCXOである
先日GPSからの10MHz基準信号と比較してので、それぞれの差分を再度確認してみる

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<2台のOCXOを比較してみる 電源投入後1時間以上してから比較を行う>

比較については、OCXO-Aの出力を周波数カウンタの基準信号として入力し、OCXO-Bの出力を周波数カウンタで測定するだけである
我が家で真面目に周波数測定(といってし大した確度ではないが)をする場合は、この比較を行って差が0.5Hz以内であることを確認した上で測定を行っている

水晶発振子には、エージングレートと呼ばれる発振周波数が時間とともに変化する特性がある
例えば、エージングレート±1×10^6 と書かれていれば10MHz発振子の場合で年間10Hz以下のズレが発生する可能性がある
従って水晶発振子を使用している場合は定期的に周波数の確認が必要となってくるのである
例え温度補償回路付きのTCXOであれ恒温槽入のOCXOであれ、水晶発振子を使用している以上は経時変化の確認は必要不可欠であろう

良くメーカオプションのTCXOを入れているから自分の送受信周波数は正確と仰っている方がいるが、仮に初期値は正確かも知れないが経年変化のズレに対しての確認は必要かと思う
HF帯域では数ppmのズレがあっても気づかないことの方が多いし、気にする必要も無いと思う

しかしUHF帯域以上でSSBやCWを行う場合は要注意であり、定期的に自分の無線機の送受信周波数の確認は必要かも知れない

と言うことで、先日校正した2つのOCXOを発振周波数を比較してみた

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<校正済のOCXOを比較 差は0.1Hz>

OCXO-A・Bの発振周波数の差は0.1Hz以下であった、さすがに校正したてである

我が家の標準周波数として、また暫くは活躍してもらうのである

ocxo の較正 その3

久しぶりに大先輩のファクトリにお邪魔したのである

ご挨拶もそこそこに、さっそく件のOCXOの較正を実施してみる

GPSの規準信号発生器とOCXOを一時間ほど通電し動作安定させたあとに、それぞれの比較を実施する

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<計測した周波数は9,999,999.9Hz >

比較に使う周波数カウンタはADVANTEST RS-372を使用し、GATEタイムは10秒で測定を行う
我が家の10MHz基準信号のOCXOを2台とも計測を行う
一台は、-0.6Hzのズレ,もう一台はズレは0.1Hz以内であった

早速基準信号に合わせた較正を行う、周波数カウンタのゲートタイムは10秒なので、10秒毎のカウントとなり多少面倒ではある
前回の較正から約1年である、これで1年程度は安心して基準周波数として用いることが出来る

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<調整中のOCXO>

GPSの規準信号発生器は中古品の価格もこなれてきているので、良い機械があれば一台欲しいものである

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<GPS基準信号発生器>

ちなみに、大先輩が使用しているGPS信号の受信アンテナはダイポールであった

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<GPS受信用ダイポールアンテナ>

方形波 の スペクトラム を測ってみた

方形波のスペトクラムについて

正確なサイン波以外の場合は高調波を含むのである
この事は、今更のことであり詳細に数学でも証明されている
(恥ずかしながら、私は証明出来ないが)

さて、オシロスコープの波形を観測することは、時間軸での電圧や電流の変化をモニタ画面で観測することである
そして、周波数成分とその強さをモニタ画面にプロットするする測定器がスペクトルアナライザである
最近では、デジタル処理技術の向上で、デジタルオシロスコープはFFT変換機能によって取り込んんだ時間軸での測定結果を周波数軸に変換出来る
周波数が比較的低ければ、デジタルオシロスコープはスペクトルアナライザを兼ねるのである

さて今日のイタズラは、方形波をスペクトルアナライザで観測するとどうなっているかである

昔の無線機では、マーカと呼ばれる発振器が付いていた
これは切りの良い周波数、例えば100KHzで正弦波をわざと歪ませた発振器である
マーカ(無線機によってはCAL  [Calibration])スイッチをONにする事によって整数倍の高調波を発生させ、その信号を受信することで、無線機の送受信周波数を確認している

100KHzのマーカで7.1MHzの受信周波数を確認する場合は、71倍の高調波を受信していることになる
正確なマーカ発振器があれば、発振周波数の整数倍の周波数で送受信周波数の校正が可能となる

例として、5MHz方形波の出力のOCXOのスペクラムと件のTS-700GⅡのスペクトラムを測定してみた

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<5MHzOCXOの方形波出力のスペクトラム 5MHz毎のスペクトラムが出力されている>

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<820MHz付近まで、観測出来る周波数が出力されている>

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<TS-700GⅡのマーカ発振器のスペクトラム 100KHz毎のスペクトラムが出力されている>

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<TS-700GⅡのマーカ発振器のスペトクラム 145MHz付近でも100KHzのスペクトラムが出力されている>

方形波の出力は、これだけの周波数成分を持った発振器である
今や、送受信周波数の確認も、パネル面の数値表示だけで確実にわかる時代である
そのため、現在ではマーカ発振器を使うことも殆どなくなった

しかしながら、デジタル表示機能が無い1970年代前半まで機械を使いこなすには、マーカ発振器は必須なのである

OCXOの校正 その2

先日OCXOの校正(較正)について記載したので、直近の精度について気になったので、測ってみたのであった

確認の方法は、前回記載した内容と同じで、2つのOCXOの周波数を比較する方法である

比較方法は以下の通りである

1. ユニバーサルカウンタの10MHz標準信号にOCXO(a)の出力を接続

2. ユニバーサルカウンタ(周波数カウンタ)の入力にOCXO(b)の出力を接続

3. OCXOとユニバーサルカウンタの電源を投入して2時間エージングする

4. 周波数を計測する

今回の計測結果は、10,000,000.0Hz(8桁、ゲートタイム10S)なので、OCXO2個の周波数差は0.01ppm以下である

当然、GPS基準などの絶対値からの比較では無いので絶対差では無いが、OCXO2個が同一方向方向の周波数ズレが生じている確率は低いので、予想値として0.1ppmの範囲には入っていると考えている

しかし、いずれはGPSの10MHz基準発振器が欲しいと思う

(下記のユニバーサルカウンタは ADVANTEST TR5823)

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ちなみに下記の写真は、私が使用しているTOYOCOM TC0-612L OCXOである

発信周波数の較正(校正)は、端子に取付た多回転半固定抵抗で行う

当然のことであるが、この調整はGPS基準信号などの絶対精度が高い基準信号との比較で実施することは言うまでも無い

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下記の写真は、ユニバーサルカウンタ標準内蔵のTCXO標準周波数で、上記のOCXOを測定したものである

10MHz周波数で、+0.4Hzの測定となっている

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OCXO記事..

OCXOの校正 その1

恒温槽の中に、発振回路を入れて外部温度での発振周波数の変動を少なくしたものである
精度は一般的に0.1ppm以上

私は周波数を計測する時は、周波数カウンタの基準信号と基準信号の確認用として2個のOCXOを用いている
(GPSの10MHz基準信号で0.01ppm以下に2つのOCXOを較正(校正)したもの)

一つは周波数カウンタの基準信号に入力し、もう一つをその基準信号で計測するのである
計測した値で、0.1Hz以下の差であれば、一旦その周波数基準は正しいと判断して
その基準信号信号を用いて計測した結果は、概ね0.1ppm以下の精度で計測されていると思う

本来であれば、GPSでの基準信号か、ルビジューム等の基準信号が望ましい
これらであれば精度は0.0001ppm以上を確保出来る、その内GPSの基準信号を入手したいと思う

10MHzで+1ppmズレがあれば+10Hzであり、100MHzで+1ppmズレがあれば+100Hzである、1GHzで+1ppmズレがあれば+1KHzである
従って1GHz付近の周波数計測では、10Hz単位の計測でも0.01ppmの精度が要求されるため、基準信号の精度は非常に大切である

なお、OCXOはその構造上、常に通電している事が望ましい
私は経済的な理由で常に通電は出来ないため、OCXOを用いる時には2時間以上の通電してから利用している

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(写真は5MHzのOCXOを逓倍して10MHzとして使用しているもの)

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