直読型周波数カウンタの制作 仕様検討編

いままで、色々と調べて来た内容から、制作する周波数カウンタの仕様概要を決めるのである

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<とりあえずの回路図である>

以下 直読型周波数カウンタの仕様概要案

1.動作範囲等

a.周波数の測定範囲は100KHzから40MHzまでとする (内蔵PreScale OFF時)

b.入力感度は3dBm以上入力インピーダンスは50KΩ以上 (40MHz時)

c.動作温度は常温とする

2.周波数計測桁数は10MHz測定時に7桁(ゲートタイム0.1秒時)とし、ゲートタイムが1秒時には8桁とする

3.測定周波数とオフセット周波数の表示は同時に行う

4.表示は16桁2行のLCDとする

5.操作系のスイッチは以下の通り

a.ゲートタイム切替  b.オフセット登録(FUNCTIONキー) c.変調モード切替(MODEキー) d.内蔵PreScreler切替 e.バントメモリ切替(ロータリーSW)

FunctionとModeキーは登録したオフセット周波数の+-の調整機能を持たせる

6.マイクロコントローラはEEPROMが256Bytesでプログラムステップ4Kwordの16F88を使用する (将来は16F1827切替を予定)

7.周波数計測の増幅器は、入力インピーダンスを高くし感度を確保するため、初段にFETを使用しPICへのT1入力へトランジスタを使用する二段アンプとする

8.ファームウェアの実装でC言語だとプログラム容量の不足が想定されるため、開発言語にはアセンブラを用いる

9.クロック信号には20MHzの水晶発振ユニットとする、精度が必要な場合は発振器を選別で対応をする
ざっくりとした仕様は上記であるが、全体のかなりの部分がファームウェアの開発に費やされることになるである

要素技術確認編へ続く

*筆者はこの回路及び記事を使用した場合の責任は負いませんのでご留意下さい

7.195MHz専用受信機

以前、私の大先輩である矢花氏から、セラミックフィルター(muRata CFL455H)を頂戴した
このフィルターはとても良いスカート特性なので、これを使って受信機を作ってみたら
とご進言を頂き、暫く経ってから検討を開始した
大先輩の矢花氏は真空管使いの大権威であるが、私はヒヨッコなので安易にICで構成を考えてみた
SANYOのLA-1600とTOSHIBA TA7368を使えば簡単に出来そうなので、2個のICで7.195MHzのAM専用機と言うことで、設計を開始した。

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(作成してみた7.195MHz AM専用受信機の基板)

局発は7.195MHzに455KHzを足した7.650MHzの水晶発振子とし、前段同調は10Kボビンに7.2MHzで同調点とするコイルを巻いたものである
この辺までは順調だったのであるが、どうしてかIF出力が出てこない...
LA-1600のデータシートとずっと睨メッコをするが、やっぱりダメである

で、比較用のLA-1600評価回路があれば確認は楽なのであるが、家の中にそんなものは転がっている訳が無い
ではと言うことで、データシートに掲載されているものに近い、中波ラジオを別に組んでみる事にした

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(LA-1600 評価ラジオ)

取敢えず組んで電源を入れると音は出る、局発周波数を測定するとほぼ正しい周波数である
単一調整を済ませると当然ラジオとして動作するのであった
(ラジオを作るなんて何10年ぶりだろうか)

で、動作中のLA-1600について各PINの状態を調べる
あっ.... AGCが すぐに気づきがあった
6PINのAGC端子の使い方に、思わぬ勘違いがあったのである、やっぱりこの辺は経験値がモノを言うのであろう、私はまたまた経験不足である。

7,195MHz単波受信機のAGC回路を修正して、テスト信号を入れてみると動作OKである
単波受信機は同調点は1点のみであり、局発は水晶発振子、中間波は6KHz帯域セラミックフィルタを入れているので、調整はとても簡単である。

昔のパソコン用スピーカケースに入れて、制作終了である
非常に簡単な構成であるが、感度も違和感は無く、選択度AM受信機として十分に使える
いずれにせよ、制作する時は使うデバイスについて十分な評価が必要である事を再認識した

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(ケースに入れた、7.195MHz専用受信機)