気になる機械その1

アルインコさんの、デジタル変調ユニットである

4_EJ-47U_01

<デジタル音声変調用ユニット EJ-47U>

この基板はアルインコさんのトランシーバーに組み込むことで、デジタルの復変調が出来るオプションユニット
何故に気になるかというと、このユニットを入れたトランシーバー同士のみ交信が出来る点で、変調方式はGMSKと呼ばれるデジタル変調方式である

元々MSKと呼ばるデジタル変調方式は、占有帯域を狭くするために周波数変調でのシフト量を少なくするために考案された方式であり、その成り立ちは古い
その後、高調波成分を効率的に落とすフィルターと、信号変化のシフト時の周波数変位をゆっくりと変位させるる事で、帯域を狭めた方法がGMSKだそうである

GMSK変調での通信実験用に、オプションで販売されているのである

その昔、パソコン通信で使用したモデムが、QAMと呼ばれる位相差と振幅差を組合わせたものだった
位相と振幅の組み合わせで、16値・64値・256値等の種類があったが、組合せ値が上がると変調速度は上がるが、高品質な回線が要求された
パケット通信もQAMであった

デジタルでの通信の場合、相手先が同じ方式でないと通信出来ない
このユニットを付けると、通信相手が特定出来る素晴らしいユニットである

当然、総合通信局ではこの変調のモニタはしていると思うので、これを使っての違法行為は当然出来ない
けれど、これを使った交信をモニタ出来るアマ局は限られるはずである

これはこれでニッチマーケットをきちん意識している、アルインコさんのマーケティングは素晴らしいと思う

お空で熱弁をふるう相手がいれば、私も個人的に2セット欲しくなってくるのである

ちなみに、自作でのデジタル変調は、現在免許がかなり厳しいらしい
昔に自作デジタル変調を色々と妄想したのであるが、その辺りの価値を追求するとケータイの方が遥かに便利である

逆に、JT65などの低変調速度で到達距離を伸ばす技術の方が、アマチュアのデジタル技術としては面白いし健全だとは思う

JT65は素晴らしいです