TS-700GⅡ の修理にチャレンジ その5 受信の調整

今回は、一通りの整備を行ったTS-700GⅡの調整作業である

ネット検索すると、TS-700無印のサービスマニュアルは簡単に入手出来たのだが
TS-700GⅡのものは私は探す事が出来なかった
今回の修理は、TS-700の回路図とプロック図を参照していたのであるが、やっぱりマイナーチェンジで変更されている所が多々ある
従って調整作業については、資料が入手出来るまで項目によってペンディングとなる

又、TS-700GⅡの資料については、ネット以外のルートで探してみたいのである

さて、調整であるが 最初にキャリア周波数の確認である
CARRIER UNITのUSB,LSBの発振周波数と発振レベル調整である
これは、USB 10.6985MHz LSB 10.7015MHzの周波数を確認して、T1を最大値に調整する
この内容はTS-700無印と全く一緒である
正確な周波数カウンタが無ければここは触らないの無難である

(最終的にはフィルタの特性に合わせることになるが、最初の基準点の調整は必要)

次にHET UNITであるが、調整するトランス類は蝋で固定されている
安易であるがここでは、125MHzと126MHzの発振周波数の確認をした
ほぼ問題無しであった
(厳密にいうと数10Hzのズレはあったが、L1とL2の蝋を溶かして再調整するほどではないと判断した)

その後は、受信調整である
本来は、きちんとしたSG(SignalGenerator)を使うべきである
残念ながら、私はきちんとしたSGは持っていないので、その代用としてHF帯のパルスジェネレータを利用した
方形波出力なので、マーカ発信器と同じ理屈で使えるのである
但し出力レベルは全く当てにならない

IMGP5821

<信号源に使った方形波のジェネレータ 本来はSGを使うべき>

145MHzの1/5は29.000MHzである この周波数で方形波発振しアンテナとの結合を調整すれば、とりあえずはそれなりの信号源になる
ハンディ機で出せばと言う方も多いが、アンテナ端子にダミーロードを付けても強すぎて受信信号の調整には使いづらい

かなり離せば良いかも知れないが、これも操作性に難がある
グリッドディップメータで良いが、操作性でパルスジェネレータを使用したのである
(HF機はグリッドディップメータが便利である)

適当な信号源が用意が出来た所で、145.00MHzで受信調整を行う
AMモードにして、Sメータが3-5位の信号を受信する
DRIVEツマミを回して、Sメータが最大値の付近に合わせる この位置がDRIVEの145MHzの位置となる
再度Sメータが3-5位になるように信号源との結合を調整する

ここから、RX NB UNIT の調整である

IMGP5820

<写真はRX NB UNIT 丸印が調整箇所>

Sメータを見ながら、4つのトランスをSメータが大きく触れる様に調整する
これを、144.00MHzと146.00MHzでも確認をする (DRIVEは都度合わせること)
DRIVEの位置を確認して、ツマミを固定して、受信調整は終了である

話は飛ぶが、何故にTRIOはプリセレクタをDRIVEと言ったのであろうか?
普段FT-101Eを使っていると、この部分だけが違和感がある

送信調整編に続く

投稿者:

miniDATA

その昔PCのBIOS・デバイスドライバ等の開発と機器のファームウェア開発に従事した元技術者(主にアセンブラ)  なぜか、昔のモノが大好きで昭和時代のクルマやバイクに惹かれてしまい懐古趣味全開になりつつある自分が、怖いと感じている 

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