送信周波数を実際に測ってみる <送信出力と測定器は直接接続厳禁>

実際に送信する周波数について測ってみるのである
以前にCMカップラの紹介をしたのであるが、実際に送信している周波数を測定してみる
送信周波数の測定にはCWを用いる (FMの場合は無変調で行う)
SSBやAMでの測定はまた別の機会とするのである

送信機の出力端子にCMカップラの入力端子を接続し、CMカップラの出力端子にダミーロードを接続する
CMカップラのカップリング端子に、更にアッテネータを接続する

接続後に送信機の送信モードと出力を設定する

IMGP5736

<実際に繋いでみた写真>
この構成で、CMカップラのカップリングが-20dBなので、送信出力の1/100となる
更に-20dBのアッテネータを接続しているので、合計-40dBであり送信出力の1/10000となり
今回はFT-817の出力を0.5Wに設定してあるので、周波数カウンタへの電力は0.05mWとなる

IMGP5737
<FT-817で送信した所>
送信した信号を件の周波数カウンタで測定してみる
この周波数カウンタのゲートタイムは0.1設定としてあるので、10Hz単位での測定である
送信機の表示と周波数カウンタの値は同じである

PIC 16F88の自作周波数カウンタ恐るべし…である

IMGP5738

<実際に測定してみた所>

偶には自分の送信周波数を確認してみるのも良いかもしれない

但し、送信出力と測定器は直接接続厳禁である

 

送信出力と測定器の直接接続は厳禁 要 CMカップラ

送信機は固定機で10W-200W程度(一部の高級機で400W)の出力がある

10Wでもハンダ付けが十分に出来る電力である、400Wあれば寒冷地でもコタツで暖が取れる電力である

反面、測定器の入力信号は極めて敏感であり、たとえ10Wでも送信出力を加えたら殆ど壊れると思われる

送信出力をそのまま測定器に接続するのは厳禁である (出力計等は除く)

送信時の周波数などを計測する場合は計測器の許容入力範囲まで、出力を減衰させるか、出力の一部を取り出す等の手段で、計測器側に合わせる必要がある

IMGP5687

写真のCMカップラーは比較的電力の高い出力から、-20dBの電力取り出すものである
例えば100Wの送信出力から、このCMカップラで1Wの出力を取り出す事が出来る

<数年前に大先輩の矢花氏からケースを頂いたので作ってみた 2MHz-350MHzまでフラットな特性で十分に使えるものが出来た>

内部写真を見ると、巻線を巻いたフェライトコアに同軸ケーブルを通した単純な構造ではある

IMGP5688

送信機の出力を何らかの測定をする際には、とても便利なアダプタである

高周波を測定するのであれば是非揃えるべきアイテムである

ほかの自作例はこちら

 

高周波測定器の入力耐圧は大体MAXで1W程度で、実際の入力は1mW以下である

私の場合は、5W耐圧の-20dbアッテネータをこの後に接続する事で、取り出す電力量は-40dBとしている

IMGP5689

<5W耐圧の-20dbアッテネータ >

 

-40dBは1万分の1なので、100Wから10mWの電力となる
スペクトルアナライザ等を使う場合は、更に可変アッテネータで0.1mW程度の電力に減衰させて使用する
高周波信号の計測は奥深いのであるが、アマチュアと言えど入力許容電力を超えてはならない