TS-700 無印が届く

縁あって、最近我が家へやって来たTS-700である
このTS-700も件のTS-700GⅡと同様にジャンク同様である

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<TS-700無印 インジケータが暗く、全体に清掃が必要 頑張れ40年選手!!>

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<内部にも埃が堆積している>

そうは言っても、一通りの動作確認をやってみた
後部の電源コネクタから直接DC13.8Vを供給ししてみる、良くみると後面パネルに電源端子の接続説明シールが貼られている

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<4PINの電源端子の接続図が貼られている>

取り敢えず、ダミーロードを繫いで電源を投入してみる
電源は入るし、受信ノイズは聞こえるのである
VFOの表示ランプは点かないので、VFOを回してみると点灯するポイントがある
このTS-700も件のTS-700GⅡと同様に、VFOバリコンの接触不良があるのだろう
ハンディ機で、VFOが動作する周波数で送信してみると、受信音の確認は出来る
受信は大丈夫そうである

試しにFMで送信してみる、このTS-700も出力が4W程度に落ちている
マイクを繋いで送信してみると変調音がかなり低い、USBに切り替えて送信してもパワーが殆ど出ない
マイク入力系に何らかの不具合があるのだろう

以前に記載したがTS-700(無印)でも、整備すれば通常に運用するには十分に使えるとは思う
当然現代の機械の方が、性能と特に使い勝手は雲泥の差である、しかしTS-700シリーズには現在の無線機が持っていない雰囲気がある
重厚なVFOの操作感が、古き良き時代を思い出せてくれるのである

また、TS-700無印だけに備わっている機能に、’SPOT’スイッチ’がある
これは、SSBで送信した時に相手に、ゼロインをしやすくするためにキャリアをワザと送信する機能である
慣れているとSSBでの同調は造作も無いが、当時のTRIOはSSBを少しでも使いやすくするために、この機能を付けたのであろう
今となってはこの機能は使うことは無いと思うが、TS-700無印同士でSSB交信するときに、しゃれで使ってみると面白いかも知れない

只、現代で運用するには決定的に使いにくいポイントがある (VFO機全般のことであるが…)
それは、144MHz台と145MHz台を跨ぐ運用である
例えば、145.08MHzから144.92MHzに周波数を変更する場合は、バンド切替えを145MHz~144MHzに切り替えて、VFOを08から92まで回す必要がある
現代の機械なら、周波数ダイアルを数クリックで済むオペレーションである

更に固定水晶であるが、これはVFOの発振周波数8.2MHz~9.2MHzまでの間を水晶で発振させるものである
従って、バンド間を跨いでのワンタッチ切替えが出来ない
基本設計が1970年代前半である、当時は呼出周波数も144.48だったので、現在みたいな不便さは無かったと思う
この機械を運用する場合は、「機械の操作を楽しむ」と言う割り切りが必要である
(USBやCWは快適である)

また時間が出来たら、こいつも整備してみたいと思う