TS-520X (100W改造機)の 搬送波抑圧比 の確認

件のTS-520X(100W改造機)のキャリアサプレッションレベルを確認してみたのである

キャリアポイントは他の無線機で送受信を確認した所、ほぼ良好なので今回は全く手を入れていない
今回はキャリア漏れ(キャリア抑制)の確認である

まずTS-520Xとスペアナの接続であるが、件のCMカップラを使用して出力分の約-20dBのみ測定側へ電力を取り出す (勿論残りの電力はダミーロードで熱に変える)

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<CM型カップラで-20dBの電力を取り出し、更にパワーアッテネータで減衰させる>

100Wの-20dBだと1Wになるので、更に-20dBのパワーアッテネータとステップアッテネータを組み合わせる
スペアナの入力電力を-10dBm程度まで減衰させる

スペアナの耐入力は20dBm程度はあるが、当然の事ながら歪が発生してしまい何を測定しているか分からなくなる、基本は-10dBm程度と考えたい

AF信号はマイク端子から1.5KHzの信号を入力する、マイクゲインはALCが振れ始める位置とした

入力の準備が出来た所で、今回は14.2MHzでのUSBとLSB双方の確認をしてみた

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<14.2MHz AF 1.5KHz  USBのスペクトラム>

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<14.2MHz  AF 1.5KHz LSBのスペクトラム>

それぞれのキャリアレベルは-43dBであり全く問題ない範囲である、少し前までは大体の機械が-40dB以下としていたレベルなのである

もし40年間無調整でこの値なのであれば、とても素晴らしい機械である

このTS-520Xもまだまだ十分に現役で活躍出来そうな機材である

 

スペアナ で聴くラジオ放送 (あんまり意味なし)

スペアナ で ラジオ を聴いてみたのである

昔の職場の同僚が、EMI(電子機器から発生する電界・磁界のノイズ)測定の順番待ちの時に、スペアナでラジオを聴いていたと話していたのを思い出したのであった

そう言えば、スペアナは確かに受信機ではある、それも超広帯域であり、受信帯域幅も自在なスーパマシンである (本当か?)

使った事が無いメニューに、DETと言うモノが有った事を思い出したのである
とりあえず、スペアナの入力に適当にアンテナを繋いで、1242KHz付近をスキャンしてみる
ちゃんと、中波放送のスペクラムが出たので、スイープ(周波数のスキャン)をマニュアルに切替え、検波をAMにしてみた
帯域は3KHz


<日本放送をスペアナで聴いた所>

うーん 音が..悪いがとりあえず内容は出来るのであった

 

ラジオの方が遥かに選局や検波の操作が楽なのである

次に、FM放送を聴いてみた

<FM放送をスペアナで聴いた所>

85MHz帯をスキャンして、検波をFMにしてみた
帯域が広いので、AMよりは聴きやすいのであるが、決して好んで聴きたいと思う音質ではない
とりあえずは、音声かどうかを確認するレベルだと思うのである

普段はスペアナで音を出して見ようなんて思いもよらなかったが、変な事を思い出すモノである

メーカのEMI測定に使うスペアナはとても高価である、しかし超高価なスペアナでもラジオとしての音質は多分悪いと思うのである

やっぱり、この機械は混変調歪がとうしたこうしたとか、スプリアスがどうのこうのとかを呟くのが一番似合っている、汗臭い機械である