新スプリアス規格対応の動き

JARD 日本アマチュア無線振興協会から、新たな動きが公表された
「JARDからのお知らせ」として2月5日に上協会のHPに文書が掲載されている
まずは、各自内容を確認して欲しい

概要のポイントは以下の2点と思われる
1. 旧スプリアス規格の機械について実態調査を開始する件
2. 総務省において、アマチュア局独自の保証認定を活用した、より簡便な方法の追加が検討中であること

上記の実態調査に協力をした場合、送付したリグの測定結果が返送される
この測定結果が基準を満たしていれば、強度確認届出書として使用出来る
その費用は、なんと無料である (当然実態調査中だけと思われる)

2/13現在、調査機器を募集中であるが、調査申し込みを締めきっている機種もあるので、早めに..(まずはハンデイ機とモービル機とのこと)
ちなみに我が家のTM-455Sを調査提供使用と思ったが、もう募集終了であった(メジャーの機種は募集終了の可能性が高い)
内容はホームページを確認をお願いしたい

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<調査機器として締め切られていた TM-455S 残念…>

 

実態調査でサンプル数が揃えば保証認定作業もかなり効率化されると思う、また’製造業者等が測定したデータの活用’に該当するのではと勝手な期待をしている、但しJARL認定機初期のビンテージリグには無縁かも知れないのであるが….

アマチュア局独自の保証認定を活用した簡便な方法がとても気になる
規格の解釈と保証認定については、かなり現実的な路線になりそうな予感がする
この後も、きちんとウォッチをして行きたいと思う

やっと具体的な動きが感じられた感じがする

 

PICkit用ISCP書込アダプタとPICライタの比較

PICを使って、何かを行う場合は使用するPICにプログラムを書き込む必要がある
そのプログラムの書込に使用するのが、ISCP書込アダプタPICライタである

PICを使用する基板自体が、ISCP(In Circuit Serial Programming)に対応していれば、その基板にPICKitを接続れば書込出来るので、アダプタやライタは必要無い
これから基板を設計する場合はISCP対応で設計を行うべきと思う
(デバッグもICEライクで出来る)

まずはISCP書込アダプタであるが、書き込むPICの種類が一種類に限定している場合は、全く問題無く快適に利用出来る

このアダプタは、ISCPの配線をジャンパー接続が必要になるので、ピン数が異なるPICを書き込む際には、ジャンパー配線が都度必要になる
従って数種類のPICを定常的に使う場合は、ジャンパー配線済みのISCP書込アダプタを複数用意した方が、間違いが少ない
都度、ジャンパー接続を行うのは結構たいへんだったりするのであった
PICkitを使用するので、MPLABから直接書込出来るのは便利である

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<ISCP書込アダプタ ジャンパー線の変更が少し面倒ではある>

 

次に定番だったPICライタであるが、これはPIC毎のジャンパー配線は必要無く、使い勝手は良い
MPLABから直接書込出来ると良いのであるが、専用のライタソフトでの書込である
従って、ソフト開発時の頻繁に書き換えが発生する場合は、煩わしい
対応していないデバイスもあるので、使用する前には確認が必要である

それぞれ一長一短であるが冒頭で書いた様に、これから基板を設計する場合はISCP対応すべきであろう
デバッグ時のプログラムの書き換えは、効率的でプログラマの手順が少ない方が良い

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<定番だった PICライタ 使い勝手は良い>

SANWA CP-7D

このテスターは長い付き合いである
驚く事は、このCP-7Dは未だに現行機種だったりする 30年以上の超ロングセラーである

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<数十年来のお付き合いの CP-7D>

普段はディスクトップのDMMを使用しているのであるが、信号の変化等はアナログ針で見た方が確認しようと思い暫くは使っていなかったのであるがAF段のオーディオ出力信号を確認するために引きずり出して来たが、どのレンジでも動作しないのであった  (泣)

仕方無いので、まずは分解したみた

まずは、保護ヒューズの確認とメータ自体の導通である、共に問題無しであった

仕方無しに接点を外してみると、やっぱり接点がホルダーから外れている

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<接着が外れている、ホルダと接点>
とりあえず、プラのホルダーと接点をエポキシで接着してみる
完全に乾くまでの数時間はじっと我慢である

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<とりあえずエポキシで固めてみた接点>

今となってはDMMが主流となったテスタであるが、やっぱりアナログテスターも良い
このCP-7Dは、AC10Vレンジで600Ω出力の低周波レベルを測定出来る
1mW=0dBで表示されるので、オーディオ出力の確認に便利である

修復がイマイチだった場合は同機種に買い換えるか、上位機種に買い換えるか悩み所である

2016/02/10 追記

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<ホルダーを再度取り付けた所>

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<DC 6Vを測ってみた 取り敢えずは良さ気である>

 

こだわりガジェット

1994年に発売された、モバイルPCである
これは、PC-XT互換のDOS-PCであり、単3アリカリ電池で20時間位動作した
大きさは、いわゆるポケコンなのであるが、DOSマシンをポケットサイズにしたものである

この後暫くすると、Windows95を搭載したモバイル機が登場するのたが、今になってもこの200LXの方がまともに使えるのであった

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<HP-200LX>

当時は、PCMCIAのモデムカードと出たばかりのデジタル携帯電話で、メール端末として非常に役立った
偶々会社でcc:MAILサーバを導入していた時期であったので、出張には欠かせないグッズであった
搭載メモリが少ないので、多少無理が有ったが空港のロビーで、緊急のFAXを受信したこともあった

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<標準アプリで、ロータス123,cc:MAIL等が付いていた>

ポイントは単3電池で動くので、バッテリ切れになっても何とかなるのが強みであった
当時のモバイルPCは2時間程度しか電池が持たなかった
サードパーティ製の日本語化キットが発売されていて、一通り日本語での使用は出来た

この機械の凄いのは標準装備の電卓機能である
HP-200LXの電卓を使ってしまうと他の電卓は使えなくなってしまう
Solver機能で計算式を登録しておくと、求めたいパラメータ値以外を入力することで一発で計算してくれる
今のEXCELよりも、一個だけの計算ならこの電卓の方が便利である
それは、電源を入れるだけで動くからである

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<電卓内のアブリ選択 金融電卓は未だに訳がわからない事がある…>

未だに、この機械を使っているのは替わりなる機械がないからであった
この機械が発売されてから20年以上の時間が経っており、メール等々の機能はケータイやスマホの方が便利である
しかし、この電卓だけは代替が無いののが困り者である 操作を覚えるまでが大変であるが、操作の規則性を覚えてしまうと他が使えなくなるであった

ちなみに、このHP-200LXであるが当時のDOS版HAM-LOGが動作していた
移動運用の時は、コレを使ってログを取っていた
(但し、字が小さすぎて今は見えない…)

モノ持ちだけは異様に良いのであった

デュプレクサの特性を測ってみた

ずっと前にジャンクで購入した145MHz・430MHzのデュプレクサである
偶々、そこら辺に転がっていたのでアイソレーションを測ってみた

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<デュプレクサ CF-4160無印>

我が家みたいに、145MHz機と430MHz機が別々の機械を使ってデュアルバンドのアンテナを使う場合は必要になるアクセサリである
このデュプレクサはアンテナ端子がM型メスケーブルが付いた、昔のモービル機を意識して作られたモノであろう
固定機で使うには、延長ケーブルが必要となるので使いづらい
だから、破格の値段だったのであろう

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<蓋を外した CF-4160>
そうは言っても、実際の特性を測ってみる事にした
実際の挿入損失は430MHzで約1dB程度、145MHzで0.5dB程度あった
十分な性能である

145MHzを430MHz帯のポートに入力した時・その逆のアイソレーション(分離)特性はざっくりと50dB程度であった
2つのポート間のアイソレーション(分離)特性もざっくりと50dBであり、十分な分離特性である

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<2つのポート間のアイソレーションを測ってみる>

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<入力が-10dBなのでアイソレーションは約50dB>

今回はお手軽に145MHzと430MHzの決め打ち周波数で測ってみたので、上下についての特性も時間が有った時でも調べてみたい

とりあえずは、その辺に転がっていたデュプレクサも十分に使えそうな事は判明したのであった

古い資料その1

この資料は、1969年発行の‘SSBハンドブック’である
その頃のSSB機の製作記事等を纏めたものであるが、とても勉強になる

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<CQ出版 1969年発行 SSBハンドブック>

当時はAMからSSBへの移行期と思われ、自作機でSSBへの以降をチャレンジされた諸先輩方の知見を勉強するにはとても良い資料である
無線工学A等の教科書にも解説はされているが、理論だけでは無く実際の回路実装などの工夫が素晴らしい
この当時は、大学の研究室や大手メーカでないとシンクロスコープやSG等の測定器は使える人は少なかったと思うが、諸先輩方は色々な工夫とノウハウでモノにしていたと思う

又、今更ながら勉強となるのはSSB信号の電力測定であった
一定のAF信号をマイクコネクタから入力し、その出力を測れば飽和電力は測定出来る
この場合は結局CW出力を測る事と同じではある
AF信号発生器の替わりに、口笛で代用出来ますとの記述があったりするが、私の口笛は技量不足である

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<SSBの電力測定解説記事>

実装の尖頭電力の測り方やその意味の解説があり、尖頭電力とALCの関係などの解説もされている
この辺りの解説資料は、今では殆ど見かけることは無い

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<2トーン波形の解説記事>

普段のオペレーションでは何も考える必要は無く快適に操作が出来る様になっている
けれど、たまには原点について考えて見るのも楽しいと思う
その時に役立つのは、諸先輩の知見であり、古い書籍だったりする

FM受信用ダイポールアンテナのSWRを測ってみた

先日、FM補完放送受信用のダイポールアンテナを作ってみたのであったが
とりあえず、ディプメータでの共振点の測定だけして大体80MHz付近が共振点であった
今回は、SWRブリッジでもう少し測ってみたのであった

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<測ってみたFM補完放送受信用ダイポールアンテナ>

只、伝送線路は3C2Vの75Ω系であり、測定系は50Ωなので厳密ではない
本来はインピーダンス変換をすべきである…
が、とりあえずFM補完放送受信用なので簡易測定と言うことで測ってみた

最初にSGで80MHz付近を出力して、SWRブリッジに入力する
測定端子をオープンにして、SWRブリッジの出力電力を測る
(厳密にはショート状態とオープン状態の差も測っておくべきである)

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<最初にオープンと50ΩでVSWRブリッジの基準点と動作確認を行う>

オープン状態の出力を基準値として、標準ダミーロードでリータンロスを測定を行う
標準ダミーロードで-35dB以下なので、ダミーロードでのVSWRは1.04以下であった

ダミーロードから、アンテナに差し替えてSGの周波数を60MHz位からスープさせてみる
88MHz付近でリターンロスが50Ω系で約-25dB程度であった
(本来であれば自由空間で周囲に妨害物が無い所が測定が理想であはるが…)

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<共振点は88MHzであった>

ざっくりとVSWR換算で1.12程度である

送信用としても使えそうな値であるので、受信用としては十分である
後はマルチパスが少ない場所で、スカイツリーに向けられる場所を部屋の中で探すだけである

昔は、FMチューナを買うとオマケでついて来たダイポールアンテナであるが、弄るとそれなりに遊べるのであった

FORMAC 80CH 10m改造機 その2

この手の機械は、頂いて来ると何故かファイルの飛んでいる事が多い
今回のFORMAC80も2SC1969とドライバが飛んでいた

困ったことに2SC1969がこれまた凄いお値段になっているのである
互換性がありそうな石も高価である
多分昔だったら100円程度で買えたのであろう、残念な事である

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<ファイナルの2SC1969とドライバ>

ファイナルの交換と調整の後にハマったのは、マイクだった
大きなアマチュア無線機の相違点は、PA機能(拡声器)である
使うかどうかは分からないが、その昔は良く小型トランペットSPがセットで売られていた
AM5W機なので、当然音声出力も5W以上はある
で、殆どの11m機はPA機能が付いているであろう

そこで、本来のマイクはPTTスイッチが2回路のモノが必要なのであった
PA機能等々を外してしまえば良いだが、その手間とリレーを入れる手間を比較した時に、私はリレーの方が楽と判断したのであった
YAESUの4pin仕様で、PTTを切り替えるリレーを追加したのであった

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<リレー追加で、でっち上げたPTT回路>

この機械は時間がある時にTSSへ保証認定のお願いしたいと思っている
それまでは、残念ながらお飾りである

ちなみに我が家の4pinマイクは、すべてYAESU仕様である
(TRIO機にはアダプタを使う)
数本ある4pinの古いマイクで悩む事は無くなった
都度コネクタを付け替えるとその時は良いが、暫くするとコレってYAESUだっけ? と悩むのである

あと、この機械だと周波数とチャンネルのメモ表示も重要である
元々がFCCのCB帯であるので、周波数も一部歯抜けである
16CHが28.305MHz,15CHが28.285MHzとか書いて置かないと覚えられないのである

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<周波数とCHのメモがとても重要である>

凄いのは10bitの信号をメカエンコーダとダイオードで、歯抜け周波数をプログラムしていることである
力技の技術である

前編はこちら

FORMAC 80CH 10m改造機 その1

その昔、流行った11m機の改造機である
これも数年前に、不動品を頂いたモノを弄ったものである
頂いた時には10m改造されており、ファナルとドライバ交換でとりあえずOKとなった機械であった

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<頂いたA3 5W送信機 テストでは問題なさそうである>

この機械はPLL機で、PLL IC はNPC(セイコーNPC)のPLL02Aである
このPLL02Aは芸術的なセンスで作られており、このICを設計した人は偉人だと思う
PLLの基準信号の10.24MHzの利用技術がとても重要な肝である
逓倍した20.48MHzを上手く利用して40CHの信号を作り上げているのである

PLL02A_1

<PLL 02A の代表的な使用例>

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<元祖NPC PLL02A>

このFORMAC 80はこの例を踏襲している周波数構成であり上記の10.24MHzを2逓倍した20.48MHzを切って、替わり21.5MHzの信号を加えると28MHzへの対応となる

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<必殺改造基板である これは元々付いていたもので20.48の替わりに21.05MHzを注入>

当然、PLL02Aを含めた送信系統図用意して28MHz帯以外へのオフバンドしないことを理論的に説明出来れば、TSSの保証認定は下りると思う

ジャンク品を頂いて、とりあえずは直してみたもののTSSへの保証認定が面倒でそのままになっている機械である この機械もとりあえず動くまでに色々とあったので、思い出しながら続きを書きたいと思う

変更申請が通ったら、派手なヘリカルホイップとこの機械を70年代のケンメリスカイラインに載せて走って見たい

完璧に70年代スタイルそのものである

 

続きはこちら

昔の特小無線機 MARUHAMA PC-11

9CHの特小無線機MARUHAMA PC-11である
今は無きMARUHAMAであるが、色々とユニークな商品をリリースしていたのであった

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<MARUHAMA PC-11>

ご存知の通り、免許は要らないので気軽に利用出来る
但し、アンテナ含めて本体の分解はしては行けない事になっている
製造者が無くなれば、故障した特小無線機は只のゴミとなる

特小無線機は大きく分けて、9CH機と11CH機そして20CH機の3種類がある
9CH機と11CH機は相互の通信が出来ない、20CH機は9CH,11CHそれぞれの機種と通信が可能となる
現在入手するのであれば20CH機を選択すべきであろう

送信出力は10mWで、アンテナは内蔵以外は使用出来ない
しかし結構使えるのである、複数台のクルマでの連絡などでも数100m位は十分な了解度で通話できる

複数台でのドライブの時は良く使ったものである、この用途ではケータイよりも遥かに便利である
只、いわゆる半二重通信(同時通話ではなく送受信を交互に行う)に慣れていない人は、以外と最初は戸惑うことも多い
見通しが良い山頂等では数100Km位まで通信が出来ることもあるので、10mWは決してバカに出来ない出力である
さて、今だに問題なく動作しているMARUHAMA PC-11であるが、最近は中々使用する事もないので、動作確認をしてみたのであった

(MARUHAMA PC-11は昔中古の2台セットを安く購入したが、電池が3本必要なのが残念な点である)

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<特小無線機は2台セットが基本だと思う>

我が家の周辺もそれなりに建物が立っている住宅地であるが、500m位は問題無く通話出来た
見通しが良い所なら1km以上は通信出来そうである
以外と使っているCHがあったりして、近くでも利用者がいたのには驚いた

ケータイで片付く事が多くなり、利用シーンは少なくなったが壊れるまで使いたい機械である