送信出力と測定器の直接接続は厳禁 要 CMカップラ

送信機は固定機で10W-200W程度(一部の高級機で400W)の出力がある

10Wでもハンダ付けが十分に出来る電力である、400Wあれば寒冷地でもコタツで暖が取れる電力である

反面、測定器の入力信号は極めて敏感であり、たとえ10Wでも送信出力を加えたら殆ど壊れると思われる

送信出力をそのまま測定器に接続するのは厳禁である (出力計等は除く)

送信時の周波数などを計測する場合は計測器の許容入力範囲まで、出力を減衰させるか、出力の一部を取り出す等の手段で、計測器側に合わせる必要がある

IMGP5687

写真のCMカップラーは比較的電力の高い出力から、-20dBの電力取り出すものである
例えば100Wの送信出力から、このCMカップラで1Wの出力を取り出す事が出来る

<数年前に大先輩の矢花氏からケースを頂いたので作ってみた 2MHz-350MHzまでフラットな特性で十分に使えるものが出来た>

内部写真を見ると、巻線を巻いたフェライトコアに同軸ケーブルを通した単純な構造ではある

IMGP5688

送信機の出力を何らかの測定をする際には、とても便利なアダプタである

高周波を測定するのであれば是非揃えるべきアイテムである

ほかの自作例はこちら

 

高周波測定器の入力耐圧は大体MAXで1W程度で、実際の入力は1mW以下である

私の場合は、5W耐圧の-20dbアッテネータをこの後に接続する事で、取り出す電力量は-40dBとしている

IMGP5689

<5W耐圧の-20dbアッテネータ >

 

-40dBは1万分の1なので、100Wから10mWの電力となる
スペクトルアナライザ等を使う場合は、更に可変アッテネータで0.1mW程度の電力に減衰させて使用する
高周波信号の計測は奥深いのであるが、アマチュアと言えど入力許容電力を超えてはならない

 

投稿者:

miniDATA

その昔PCのBIOS・デバイスドライバ等の開発と機器のファームウェア開発に従事した元技術者(主にアセンブラ)  なぜか、昔のモノが大好きで昭和時代のクルマやバイクに惹かれてしまい懐古趣味全開になりつつある自分が、怖いと感じている 

2 thoughts on “送信出力と測定器の直接接続は厳禁 要 CMカップラ”

  1. 初めて投稿致します。
    CMカプラー製作についてですが、これほど簡単に出来るとは目から鱗です。ただ、同軸のシールド線を片側だけなぜオープンにされたのかが、よく理解が出来ませんでした。違いについて、両方で比較してみようと思います。

    1. BOO 様 コメントありがとうございます
      返信が遅くなって申し訳ありません
      これは、芯線を通る電流をトロイダル・コアで結合させているからです
      網組線側の電流はケースを流れることになります
      従って、片方だけGNDに落としてあります

      山村 英穂 氏 トロイダル・コア活用百科 p402を参照されると詳細が良く解ると思います

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